35夢＊星空の下�◆疎�side〜 ページ36
A「ちょっと長くなっちゃうんですけど…。」
彼女はそう前置きをしてから静かに話し始めた。
A「自分で言うのもアレなんですけど…私、
今までろくな恋愛したことなくって。
好きな人に裏切られたり、顧問にセクハラされたり…そこから男の人のこと、怖くなって。
やっとこの人なら…って思えた人も結局は下心しかなくって…。
怖いんです、人を好きになることが。」
卓「そっか…。」
A「いつまでもこんなんじゃ前に進めないことも頭の中では分かってるんですけど…。
それでもやっぱ怖くて。
ずっとずっと…前に進めないんです。
だから…ちゃんと、人のことを好きになれるようになりたくて。
好きな人と、幸せに、なってみたいんです。」
Aちゃんはそう言うと1粒涙を零した。
卓「Aちゃん…こっち向いて。」
下を向くAちゃんを呼んだ。
ゆっくり顔を上げた彼女と目が合った。
卓「なんも悪くないAちゃんが泣かんで？」
A「卓さん…。」
卓「Aちゃん、話してくれてありがとう。
Aちゃんはなんも悪くないよ。
焦らんでも大丈夫。
少しずつ…少しずつでいいから、Aちゃんが
本当に好きだと思える人を…見つけたらいいよ。」
A「卓さん…卓さんはいつも優しい言葉を
かけてくれますね…。」
卓「Aちゃんだからだよ。
もう泣いてるAちゃん見たくなか。」
俺はそっと泣いてるAちゃんを抱きしめた。
A「卓さん…？」
卓「このタイミングで言うのもあれやけど…
1回しか言わんから、よーく聞いてて？」
A「はい…。」
卓「俺は、どんなAちゃんでも好き。
出会った時からずっとずっと好きやった。」
A「卓さんっ/////！」
俺はAちゃんから離れた。
目の前には恥ずかしがって俯いてるAちゃん。
卓「こっち向いて？」
A「〜/////。」
卓「少しずつでいいから、俺のこと、1人の男として見てほしい。
返事も急がんしAちゃんのペースでいいから。」
A「卓さんっ…。」
卓「またいつか、Aちゃんのタイミングで
いいから、返事聞かせて？
全然急がんけん。」
A「わかりました…。」
卓「さ、そろそろ戻ろ？
手、めっちゃ冷えとるよ。」
こうして俺はAちゃんの手を引いて家まで戻った。
このタイミングがベストとは思わんけど…全然後悔してない。
この気持ちが、Aちゃんに届きますように。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 210人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「プロ野球」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あかねん(プロフ) - はるなさん» 両方見に来てくださってありがとうございます！頑張れます(><)！！！ (2018年8月11日 9時) (
レス) id: 66d45efd57 (このIDを非表示/違反報告)
はるな(プロフ) - このお話も面白いです！続きが気になります！♪ (2018年8月11日 7時) (レス) id: aa6b109c88 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あかねん | 作成日時：2018年7月30日 1時
