夢の中のキミと

13夢＊電話〜卓side〜 ページ14

今日の試合はボロボロやった。


エラーはするわ、ヒットは打てへんわ。


そりゃ途中で交代になるよな。


久しぶりのボロボロ具合に凹んでたら、遥輝が声をかけてくれた。


遥「卓さん、お疲れ様っす。」


卓「遥輝…ごめんな。」


遥「別に卓さんのせいで負けたんちゃうんすから
気にしないで切り替えましょ！」


卓「うん…ありがと。」


遥「そんな時は、Aちゃんに元気もらったらどうですか？(笑)」


卓「なっ/////！なんでAちゃんの名前が出ると？」


遥「卓さん分かりやすすぎですよ！
前にゆってた、夢の子そっくりなんでしょ？
Aちゃんって。」


卓「陽平言いよったな…！！」


遥「俺が聞いちゃいました(笑)
とにかく！愛のパワーすごいって言うじゃない
ですか！？電話しましょ！！！！」


卓「はあ！？今まで電話したことないのに？
いきなりしたらキモいやろ。」


遥「じゃあ卓さんは一生向こうから電話がくるの
待ち続けるんですか！？」


卓「それもそうだけど…。」


遥「男らしく行きましょ！運命の子でしょ！？
今までの大人し卓さんじゃなくて、ガツガツ卓さんで攻めましょ！！！」


卓「うーん…頑張るっちゃけど…。」


遥「俺、相談ならいつでも乗りますからね！」


卓「大丈夫。お前にだけは相談せん(笑)」


なんでなんですかー！とかブリブリ怒りながら遥輝はシャワーを浴びに行った。


俺からなんもせんと始まらんよな…。


俺は人気のないところに移動して、恐る恐るAちゃんに初めて電話をかけた。


"ただいま、電話に出ることが出来ません…"


Aちゃん、学生やし夜遅くまでバイトしとんかなあ？


それとも…無視されとる？


ああーもう！いい大人がちょっと電話出てくれんかったぐらいで何を悩んどんやろ…。


かけ直してくれるんかな…？


ちょっと不安を抱えながら、俺は家に帰った。

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