白烏 ４

【 先輩の "実力" 】 ページ18

ー…キュッキュッキュッ




独特なスキール音を響かせながら菅原先輩がコートへと入って行く。通りすがりに見えた横顔には、緊張感は乗っかって無いみたいだ。







菅「ハーイ」ﾄﾞｯ

澤「！？」






え"っ？







菅「ハーイ」ｼﾞｮﾘ

田「！？」

菅「ハーイ」ｽﾞｽｯ

東「！！」

菅「ハーイ」ﾋﾞｯ

月「！」

菅西「ハーイ！！！」ﾊﾞﾁﾝｯ








コートに居る皆んな(西谷先輩除き)にチョップやら何やらを喰らわす菅原先輩

oh…想像以上のリラックスさ






菅「大丈夫！！一本切ってくべー！！」

『！！おっしゃぁ〜〜！！』






菅原先輩持ち前の空気感がみんなにも伝わり良い切り替えに成った

流石だなァ





日「ぉぉ〜〜……」

影「…………」

日「…お〜〜…」

影「？何だよ」

日「ホラも〜お前 顔怖いんだよ」

影「元々こういう顔だ！！！」

貴「ぶふっ…！ごめん、続けて」








翔陽の言いたい事が凄い分かる。確かに普段から目つき悪いし短気だし、菅原先輩とはそういう所でも、真逆の存在だな





日「ピリピリしてよーあんま喋んなくなってくしよ〜」

影「……？」

日「何か考え込んでんな〜ってのは分かるけど、声出さないと何考えてっか分かんねーべよ〜」

影「俺、声出してなかったか？」

日「うん。少なくとも今までのどの試合よりも。全くよ〜〜」







あ、飛雄やっと気が付いたのか。しかも結構ショックな顔してるし。
多分声出してなかった事よりも、翔陽に気づかされた所が癪だったんだな。あ







その後の試合の流れは菅原先輩が中心的だった




相手が "こう来る" だろうなって予想して、それの更に先を行く作戦

170過ぎの菅原先輩はブロックする時、スパイカーからすれば抜け目の筈

それを見越して、隣に居る蛍と切替(スイッチ)




その後の蛍の "入れるサーブ" を上手く利用した翔陽のどシャット






チームを指揮し、ゲームを作り、選手を動かす司令塔
飛雄には悪いかも知んねー、ケド、俺は、俺の中では菅原先輩が烏野の正セッターだって認識してる






チラッと隣に立つ飛雄を見れば、真っ直ぐに菅原先輩のプレーを見て居る

自身の無いものをスポンジの様に吸収して行く天才

その裏に血反吐の努力が有るから凄いんだよな、うん








ー…ドパァンッ！！！







『おぉお！！Cクイック！烏野3連続ポイント…！』









うん。やっぱ菅原先輩は秘密兵器だ

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