白烏 ２

【 ユニフォーム 】 ページ50

烏「音駒戦 スターティングメンバーはこれで行く」






WS /3年 澤村 176cm

MB /1年 日向 162cm

WS /2年 田中 177cm

S /1年 影山 180cm

MB /1年 月島 188cm

Li / 2年 西谷 159cm

WS/3年 東峰 184cm





バランス的には少し背が低く、防御弱めの攻撃重視チーム

3分の1が1年生なのも異例だと思うけど、今のメンバーではこれが妥協点だなー



烏「顔合わせて間もない面子だし、そう簡単に息が合うとは思ってねぇ。
俺が来る前にも色々とゴタゴタしてたみたいだしな」


西 東「ギクッ！」


烏「…凄腕のリベロが入ったから、エースが戻ったから “よし勝てる” ってなる訳じゃない。
勝つのは繋いだ方。この面子でどのくらい戦えるのか “カラス” の宿敵 “ネコ” と勝負だ」



『あス！！』




日向よ、チラッチラ俺の事見てるけど何さ



日「あ、あの！」

烏「あ？なんだ？」

日「その、永田は…？」




わお。日向君落ち着いて。そもそも1年がこんなにスタメンに入ってる方が不思議だし、仮に出るってなっても俺2セット目からじゃないと役立たずだよ






烏「…あー……永田を本当の意味で出すなら第二セットだ。…メンバーチェンジするのは…第一セットを見て決める」




烏養監督の言葉でみんなに緊張が走った

リベロやセッターは兎も角MB WSなら俺は変われる。つまり第一セットの出来栄え次第で俺と変わるかも知れないわけだ

ピリついた空気の中であえて言うけど…




貴「げ、下克上…とか、大それたモノじゃない…ですけど、でも…強い人が…コートに立つのは、当たり前…だと思ってます…」





驚いた表情の人、ニヤリと笑う人、同じ意見の人…色々居るけど





貴「俺、こんなだけど…試合に出たい気持ちは、強い…から、よろしく…です」





最後の言葉で全員がニヤリと笑った。武田先生が対青城戦の時に言ってた言葉

“このチームは強いです”…俺も今思った









〈 おまけ 〉




武「じゃあ配りますっ」




次の日、武田先生によって配られたユニホーム


日向は “小さな巨人” が着てた10番。嬉しそうに抱きしめる姿に顔を緩めていると俺の名前が呼ばれた





武「はい、最後に永田君」

貴「げっ」

武「これはもうまさに運命ですね！」

烏「運命だな！」




黒生地にオレンジのライン

白い文字でデカデカと書かれた数字




〈 13 〉



武田先生 烏養監督、したり顔やめて下さい

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