白烏 ２

【 同期の仲間 】 ページ18

《 東峰side 》




またブロック…もう何本目かも分かんねぇ…西谷がこんなに拾ってんのに、俺は全然決めらんねぇ




苦しい時にボールが回ってくるのがエース


それを決めるのがエース



何度もトスを呼んだ



“ 俺に持って来い ”


“ 俺が決めてやる ”



でも そのうち




西「旭さん！？」


菅「旭…？」




トスを呼ぶのが怖くなった






日「よっしゃ！対音駒戦も速攻決めるぞォーッ！！」



東「！」





ネコ？音駒！？あの音駒と試合ー！？





澤「ゴールデンウィーク最終日に練習試合なんだ」


東「！ゲッ」


澤「 “ ゲッ ” て何だ！おい逃げるな！」


東「だってお前怒ると怖いんだもん！」


澤「今別に怒ってないだろ！」





いやもう怒ってんじゃん！そりゃゲッて言いたくなるし、逃げたくもなるって！




澤「……聞いたろ？あの音駒が来るんだ。まぁ俺達からすれば音駒の事って、昔話みたいな感じで聞いてたし、今の代の烏野と音駒に何か因縁があるワケじゃない。

…でもよく昔聞いてた あの “ ネコ ” と今俺達が数年ぶりの再会ってなると ちょっとテンション上がるよな」







〈 名勝負！ “ 猫対烏！ゴミ捨て場の決戦！ ” 〉





ああ、上がったよ。けど…………




東「…けど俺はスガにも西谷にも、合わせる顔がない」


澤「………まったくお前は…デカイ図体して相変わらずへなちょこだな！西谷と対局にも程がある！」


東「も少し言葉をオブラートに包めよ…」




へなちょこって分かってんなら尚の事さぁ…あと、そういう言葉は笑顔で言うもんじゃないだろ




澤「安心しろ！スガは勿論西谷も問題ない！お前と違って懐が深いからな！」


東「お前って “ 基本優しい ” っていうキャラじゃなかったっけ…？」


澤「お前は対象外だ！へなちょこだからな！」




大地…俺のHPはゼロだ。言葉のトゲがショットガン並の強さで心に穴を開けていくよ…



澤「…一月もサボった事とか、何か色々気まづいとか、来辛いとかそういうの関係ないからな」


東「………」


澤「まだバレーが好きかもしれないなら、戻ってくる理由は十分だ」


東「！」


澤「あ、それとな “ エース ” に夢抱いてる奴も居るんだからな」

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