この無慈悲な世界に能力で希望を【リレー小説/派生作品】 (ページ17)

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逃走【瀬戸内帝華/蓮@雫3318】ページ17

「だって、あなたとってもおもしろそうなんですもの！」
「だから、お友達になってくれませんか？」
えっ何コイツ。
第一印象はそれだった。
「えっと…アンタ、神月?だよね。」
「はい!神月いのりです!霊媒師の家系です!」
「…霊媒師…?」
その単語にぴくり、と反応する。
あまり、良い思い出が無い為に。
私は、ガタンと机の上に飛び乗る。
「じゃあさ、アンタは…」
言い掛けた言葉を飲み込んで、いのりを見下ろす。
「…何でもない。神月は、霊媒師の家系なんだ。」
「はい!私は霊媒師の家系で、瀬戸内さんの友達になりたいです!」
なんともポジティブな答をお持ちで。
と呆れながら私は、少し思案をする。
ガサゴソとポケットを漁ると、手に硬い感触が当たった。
それに、にやりと笑ってお目当てのものを取り出す。
「なら、マジック(賭け事)はお好きかしら?」
バッ、とトランプが桜の様に舞う。
神月が驚いて目を奪われてる隙に、机を転々として窓にたどり着く。
音が無いから、見付けれないだろう。
窓をガラリと開けて、空の箱を開いたら舞っているトランプは、箱の中に一瞬で入る。
トランプを回収したのを確認すると、呆然としたいのりに苺味のチュッ○チャプスを投げる。
こつり、と神月の頭にぶつかった。
「箱入り娘に掛ける時間は無いの。おあいにく様。」
惚けた様に見詰められながら、私は窓から飛び降りた。(ここは5階です)
暴風で、桜の花びらが沢山舞い散って私の髪などにつく。
どこからともなく
「キャーーーーーーー!!!!!!」
なんて黄色い歓声が沸いたのなんて聞こえません。くそうるせぇ。
着地成功して、私は屋上に向かう。
二度手間じゃん嫌だわー…
とか考えながら階段を上がって屋上につく。
鍵を掛けてまた眠りについた。
一つだけ、思うことがあります。

(『瀬戸内ファンクラブ』なんて出来ません様に…!)←フラグ

「神月に絶対追っかけ回されるなぁ…」
後が面倒臭そう。