Episode【2】 ページ4
〜You side〜
出航から早一週間。
わたしはゆるゆると海の上を進んでいた。
お腹がすいたら釣りをして、風に吹かれながら鍛練をこなす。
のんびりマイペースに、毎日を過ごしていた。
『お、島が見えたな。』
舵を取っていれば、行く手には小さな島。
たくさんの家がたっているのが見えた。
航海を始めてから、最初の島。
わたしの心には、期待と共に不安が渦巻いていた。
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わたしは上陸する場所を探して船をつける。
まずは食料調達だ。
遠くに見える街へ向けて、わたしは歩を進めた。
『すみません！お魚と野菜を売ってくださいませんか』
道端の店に入って声をかけると、恰幅のいいオヤジさんが出てきて、にこにこと話しかけてきた。
手際よく詰められていく魚を眺めていると、ふとオヤジさんが口を開く。
｢見かけねぇ顔だな。旅人かい？｣
わたしは笑顔を浮かべてそれに答えた。
『少し、果たしたい目的があって…。』
ここは何という街ですか？
逆にそう尋ねれば、オヤジさんの顔が少し曇ったような気がした。
｢ここはシェルズタウンと言う街さ。
お前さん、悪いことは言わねぇから早く出ていった方がいい。｣
お魚と野菜を受け取って、わたしは再び笑顔を浮かべる。
『ご忠告ありがとうございます。しっかりと頭においておきます。』
まだ去るわけにはいかない。
わたしはお金を払って、店の外へ出た。
『なーにがあるんだか。楽しみだね。』
続く
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