誠 【FGO】【斎藤一】

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その日、また1つの命が喪われた。

『…………』

「…………」

「…………」

白い布を被せられた沖田の枕元にA。そのそばに斎藤、土方の姿があった。

隊内の喧騒に巻き込まれ、抑え終わったころには沖田の生命は既に燃え尽きていた。

『っ………』

唇を噛み、嗚咽に耐えながらAは涙を流した。

「くそっ………」

「沖田………」

斎藤は拳を握り、理不尽な思いを吐き捨てるように壁を殴り、土方は目を閉じて静かに沖田の死を悼んだ。

『ごめん、ごめんね…沖田さん………。救えなくて…ごめん…っ…』

「……Aちゃん」

「斎藤」

Aに声をかけようとした斎藤に土方が目配せをし、2人は部屋の外に向かった。

「土方さん」

「1人にしてやれ…いや、2人に、だな」

土方は不服そうな斎藤を諌め、縁側に座った。それに習って斎藤も縁側に腰を下ろす。

「大川と沖田は境遇が似ていたからな……。沖田の調子が悪いのにもすぐに気がついていた。……まぁ、沖田本人が気にしてなかったからか治療は出来なかったみたいだがな……」

「そう、か……」

斎藤は天を仰いだ。

それはAの境遇を哀れんだわけでも、沖田の死を悼んだわけでもなく、ただ無限に拡がっている青空を見た。それだけだった。

【慶応４年、沖田総司 死去】


〜〜〜〜
どうも、ポンコツです。
更新遅れてすみません！！

もうすこしでこのお話も完結です。
最後までお付き合いいただければ幸いです。

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