流れ星のようにキミは。 (ページ26)

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好きだからページ26

童磨｢猗窩座殿〜！｣

帰り道、イヤホンを着けようとしていたら童磨がくる。

そのまま無視して歩こうとするがグイッと腕を引っ張られる。

猗窩座｢触るな、離れろ｣

童磨｢え〜、ねぇAちゃんのことについて話そう
ぜ？｣

Aについて…？

猗窩座｢お前とAについて話す必要はない｣

童磨｢Aちゃんのこと好きなのだろう？｣

猗窩座｢…だったら何だ｣

俺はAが好きだ。

これだけは何があろうと変わらない。

最愛のひとだから。

童磨｢別になんでもないよ｣

猗窩座｢もう話すことはないな、さっさと俺の前から
失せろ。そしてAには関わるな｣

童磨｢でもさ俺ももう鬼じゃないんだぜ？Aちゃ
んには何もしない｣

猗窩座｢…お前のことは信用できない。もう話しかける
な｣

さっさと歩くと童磨はもう何も言わなくなった。

だがアイツのことだからどうせまた絡んでくるのは分かってる。

アイツが人間になったことは分かってる。

でもやはり不安になる。

すると

A｢猗窩座！｣

猗窩座｢え、A!?｣

横からヒョコッとAが姿を現す。

A｢まだ帰ってなかったんだ｣

猗窩座｢ああ。柔道部のやつが助っ人してほしいって
頼み込んできたから残っていたんだ｣

A｢へぇ〜！｣

Aの笑顔を見るともう童磨のことなんてどうでもよくなった。

猗窩座｢Aは何をしていたんだ？｣

A｢私はちょっと煉獄先生のとこにね｣

杏寿郎のところか。

猗窩座｢そうか｣

A｢うん！…夏祭り、楽しみだな｣

猗窩座｢！ああ、そうだな｣

夏祭りは夏休みに入ってからだからまだ少し先だ。

A｢あ、でもその前に…期末テストだ…｣

猗窩座｢こればっかりは避けようがないな｣

A｢猗窩座お願い！勉強教えてくれ！｣

猗窩座｢構わないが…俺にも教えられるのとそうでない
のがあるぞ？｣

A｢数学！数学教えて欲しいんだ！｣

ああ、そう言えばAは数学がダメだったな。

猗窩座｢わかった、じゃあテスト前開けておけ｣

A｢猗窩座ありがとう！｣

柔らかく笑うAの顔を見て俺も頬を緩めた。