流れ星のようにキミは。 (ページ24)

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書物ページ24

A｢猗窩座っ！｣

猗窩座｢どうした、何かあったか？｣

学校に着くといきなり後ろから話しかけられる。

その正体はAだ。

Aは走って来たのか息が上がっている。

A｢これ、この…本みたいなやつって…｣

猗窩座｢見てもいいか？｣

A｢うん！｣

Aから受け取った書物を見ると

猗窩座｢！これっ…｣

そこにはAの使っていた呼吸、“宙の呼吸”について書かれていた。

A｢やっぱり…私に何か関係ある…？｣

猗窩座｢ああ、これはお前が使っていた呼吸と技だ｣

A｢その“何とかの型”ってやつ？｣

猗窩座｢そうだ、これで鬼の首を切っていたんだ｣

A｢えっ…！あ、じゃ、この絵の人も私…!?｣

そう言ってAが見せてきたのは俺が描いたAだった。

猗窩座｢これ、俺が描いたお前だ…！｣

A｢えっ…？猗窩座が…？｣

猗窩座｢ああ。お前の家に通っていた時に描いた絵だ｣

A｢うそ…｣

まだ残っていたのか…！

まずそこに驚いた。

猗窩座｢これどこで？｣

A｢家で…。なんかこの書も前の持ち主のっぽく
て…｣

猗窩座｢！｣

ということは…

Aは前世で自分の住んでいた屋敷の土地に今住んでいるということか!?

A｢猗窩座…？｣

猗窩座｢すまない、頭がちょっと混乱して…。とにかく
それ、大事に取っといてくれ｣

A｢え、あ、うん｣

猗窩座｢それと体調は…最近どうだ？その書を見つけた
時とか｣

A｢えっと…その、よく分からない私じゃない別
の誰かの声がよく聞こえるようになった…｣

Aの記憶を…呼び覚まそうとしているということか…？

猗窩座｢A、無理だけはするな｣

A｢うん、分かってる…｣

とにかくAに何かあったら俺が助けてやらなければならない。

多分その別の誰かの声って言うのは俺だ。

もう少し控えるように言いたいのは山々だが過去の俺を操ることは俺でも不可能だ。

とにかく…

前世の記憶を思い出す上でAに何もないことを祈ろう…。