流れ星のようにキミは。 (ページ18)

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渡さないページ18

冨岡｢校則違反っ！｣

善逸｢地毛なんだけどぉぉぉお!?｣

バタバタと廊下を走る体育教師と元鬼狩りの男子生徒を避けながら廊下を歩いていると

童磨｢猗窩座殿〜｣

猗窩座｢…｣

童磨が話しかけてきた。

面倒くさい、しつこい。

童磨｢無視することないじゃないか｣

猗窩座｢黙れ話しかけるな｣

そのまま通り過ぎようとすると

童磨｢猗窩座殿が前世で好きだったのってAちゃ
ん？｣

猗窩座｢！｣

その言葉に思わず足を止める。

猗窩座｢だったらなんだ。アイツに二度と近づくな｣

童磨｢俺だってもう人間なんだぜ？｣

猗窩座｢お前のことはどうにも信用できん｣

童磨｢え〜、俺もAちゃんとお話したいな〜｣

無視をして歩き出す。

多分いくら言ってもアイツの外だからAに話しかけるに決まってる。

Aに何かしたらぶん殴る。

教室に足を踏み入れようとすると

狛治｢猗窩座｣

猗窩座｢あ？｣

狛治｢！…お前えげつない顔してるけど｣

猗窩座｢え、ああ…で、何だ｣

狛治｢電子辞書貸して｣

猗窩座｢わかった｣

電子辞書を取りに行って狛治に渡そうとすると

A｢!?え、猗窩座？え、え？イメチェン？｣

狛治を見て困惑しているAがいた。

猗窩座｢俺はこっちだ｣

A｢え？！｣

そう言えば狛治のこと言ってなかったか。

猗窩座｢こっちは狛治。俺の双子の兄だ｣

狛治｢よろしく｣

A｢猗窩座、双子だったんだ…！激似だな…！
あ、天川Aです、よろしく｣

狛治｢また返す。Aもまたな｣

A｢う、うん｣

猗窩座｢ああ｣

狛治はそのまま教室に戻っていく。

A｢知らなかった、てかめっちゃ似てる｣

猗窩座｢ああ。アイツは人間の頃の俺だからな｣

A｢えっ？｣

猗窩座｢俺は鬼だったと言っただろ。鬼になる前の俺の
姿だ｣

A｢そうなんだ…！｣

猗窩座｢俺も最初は驚いた｣

確かに根の部分は同じだがまさか分裂するなんてな。

でも正解だったのかもしれない。

恋雪とのこともあったし。

そこでチャイムが鳴って席に着く。

次の授業は数学だと分かって肩を落とすAを見て
俺も席に着いた。