子供生活29日目 ページ32
春と言っても少し肌寒くて体育館の空気は冷えていて、学校側から配慮として置かれていたストーブがオレンジ色に輝いていた。
Aは先生が案内するようでさっき別れた、俺は少し赤い鼻を啜りながらまふと一緒にできるだけ前の方のパイプ椅子に座った。
まふがボソッと「…初めてです、こっち側として見るのは」と呟いた、目は少し遠い目をしていた。独り言のつもりだったのかもな…声に出てるけど
『そうだね、俺も初めてだよ』
「ぇ、あ…声出てましたか」
『うん、ばっちり』
「そう、ですか」
『…不思議な感じだよ、結婚もしてないのにここに居るのは』
「…まぁ、僕も不思議だなって思いますよ」
『確かにまふは子供いないのにここに居るもんね、俺より変な感じか』
「…彼方さんは、
『一言で言うと……不安』
「…まぁ、顔でわかりますよ」
『ぇ、そんなに分かりやすい？』
「Aちゃん来てから更に表情が変わるようになったと思いますよ、あと隈もほとんどないですし」
『……』
確かにAと暮らすようになってからは夜遅くにやると起こしてしまうかもしれないしAが1人は怖いと言ってたから一緒に寝ている…そのおかげか
『…Aのおかげかな』
「…なるほど」
そんな会話をしていた俺とまふの声を遮るように大きな音がなりそれと同時に体育館の大きな扉が開いた。
1年生入場！というマイク越しの司会の声が体育館に響き渡り音楽が流れ出した…懐かしいなぁ
「あ、Aちゃん居ましたよ！」
『ぇ、どこ？……ホントだ』
まふの指さす方向を見ると少し緊張しているのか歩き方がぎこちないAの姿があった。
『…立派になったなぁ』
「おじさんみたいですよw……そうですね」
最初の頃が懐かしい、まだ3ヶ月くらいしかたってないのにもうずっと昔の頃のように感じる。変な感覚だ
『…あ』
今、Aと目が合った。
Aは少し目を見開いてから俺とまふの方向に小さく手を振ってきた、俺が振り返すと嬉しそうに笑った。
『…っ』
「ははっ彼方さん最近涙腺ゆるくないですか？」
『うるさい、バカ、お前もだろ』
「っ…そうですね、僕も、ですね」
Aの制服姿に感動したのか、俺の目には薄い幕が張っていた。
『これ、親だったらヤバいんだろうなぁ』
両親が昔、何故泣いていたのか理解できてなかったけど今わかったよ……確かにこれは泣くはずだ
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いろは - 名前いろはに設定してるんです、めっちゃまぎわらしい、、。 いつもだけど。 (2021年6月28日 17時) (
レス) id: 7123c4f9b6 (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福(プロフ) - 次回予告が不穏…けどめちゃ面白い……っ！ (2020年12月12日 16時) (レス) id: 52451fab77 (このIDを非表示/違反報告)
松たけこ(夜桜)(プロフ) - Machika@まっくるさん» それなとしか言えませんね。読み返してみると、矛盾多くね？ってなります…(真顔)(白目) (2020年1月4日 9時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
Machika@まっくる - なんか夢主ちゃん不幸なのか幸せなのか分かんないですね……(真顔) (2020年1月3日 20時) (レス) id: e907e9a35f (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - ハクちゃんさん» コメントありがとうございます、面白いなんて、ありがとうございます！！最っ高の褒め言葉です！！私ももっともっと上手に書けるように頑張ります！！ (2019年7月1日 22時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜
| 作成日時：2019年1月6日 21時
