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ページ32



「一々……邪魔ばかりする屑共め」

『…』
「お前には負ける、糞野郎」

刀を動かし、二人で同じ動きで同時に攻める。それを細い薙刀で跳ね返しながら鬼は笑みを浮かべた。

「…餓鬼は何を言っても聞きませんね。……神狐羅様のことを追いかけるなんて到底無理です。ボクに躓いている程度では」

『さあ、どうだろう』
「結構キツそうだけど?」


「二人がかりな時点で苦しいんですよ」


「師範。俺が的になる、切ってくれ」

『駄目、自己犠牲が過ぎる。私は負傷している、足でまといが的になるべき』

「駄目だ」

『駄目』

「師範!!」
『駄目』

「昔からの悪いところだよ師範の!!」
『…ごめん』

「……怪我したら、殺す」


苦しそうな顔をしながらそう言った有一郎の横を通り抜け、相手の射程範囲に入り込む。
薙刀の良いところは遠距離対応型なところ、逆に近距離は弱い。ならばそこを叩くべきだ。
私は光速瞬歩を使うために足の筋肉一つ一つをバネのような容量で引き締め、地面を蹴った。一瞬にして相手の懐に入り込むことが出来た。
薙刀を蹴り飛ばすつもりで身体を回転させた。…しかし、

「小賢しい。悪知恵は働くのですね」
『っ…』

ドゴッ

『ッッ……!!?』

身体の回転よりも早く鬼は速度に対応してきた。木へと吹っ飛ばされる。
頭を打ち付けたからか非常に痛い。頭から血が滴る。有一郎が名前を呼んだ気がしたが、それを気にする程の余裕は今なかった。

『……(…でも、)』


「!……チッ」
「師範…!」

『……残念、武器はこっちだ』


バキッ

「……壊しましたね。………死で償え、女」

『…ゲホッ……っ』

「……毒に着々と浸食されていますね、これなら死ぬのも時間の問題ですか…可哀想に」

「何が可哀想だ。お前の方がよっぽどだろ」

「……」

『さっさと死に腐れ』


「……さて、そろそろ殺さ_____」

『…?』
「……なんだ?」

急に動きが止まる。
まるでそれは人形のようで、電池が切れたみたいだ。瞬きすらしなくなった鬼
俯いていたが急に頭をあげる。そこには先程の怒りが嘘だったというような笑顔を浮かべた鬼が居た。

「貴方を粉々に壊したかったのですが、神狐羅様が戻るよう言われたので、私はここで」

『っ…待て!!』


「あぁ、それと…」

私の刀を軽々避けて飛び回る。
実力もあり、頭脳戦も出来るこの鬼を生かしておいてはならない。





「贈り物、楽しんで下さいね」



最後に鬼は、そう言った。

すみません→←*



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推しを愛で隊(夜桜)(プロフ) - シキさん» すみません久しぶりに戻ってきたらコメントがあったので返信します。色が見えるのは最初からですね。一応説明はされてないので私のなかでだけですが、無一郎の記憶は消えてしまったデータの中にあり修復中です。話的には途中の任務で有一郎が死にかけてショックでですね (2020年12月7日 23時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - すみません。私が見逃しただけかもしれないんですが、この作品で無一郎くんはいつ記憶を無くしていたのでしょうか?あと、主人公がたまに見ている色はいつからでしょう。わかる方いましたら、よろしくお願いします。。 (2020年11月11日 2時) (レス) id: 2112fc6e24 (このIDを非表示/違反報告)
- 鬼滅はパクリ作品 (2020年10月3日 23時) (レス) id: 833e98b9a2 (このIDを非表示/違反報告)
猫柱にゃん子 - 過去最高1位ですってすごいっすね!作者さん! (2020年7月24日 11時) (レス) id: 55a94d494e (このIDを非表示/違反報告)
松たけこ(夜桜)(プロフ) - さつまいもさん» ありがとうございます!!! (2020年1月1日 1時) (レス) id: e44c1f3d42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜桜 x他1人 | 作成日時:2019年9月24日 17時

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