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ーAsideー
ぶつかってしまった人に送らせることになってしまった。申し訳なさで胃が潰れそうになる。
前を歩いて道案内してくれる相川さんと一ノ瀬さん。迷惑じゃないって言ってもらえたが、心配ではある。それにここまでほとんど無言だ。
「あ、あの、天沢さんは、今日何しに来たんですか…?」
相川さんが聞いてくれた。話題ふってくれてるのかもしれない。
『そうですね。服を買いに来てたんですけど、似合わなすぎてやめたんです。それで今日は小物だけ買いました』
「そうなんですか?似合いそうですけど」
『相川さん達は何か買いに来たんですか?』
「ぼ、僕は新しい服が欲しくて買いに着たんです。それと一緒にカバンとかも見てきました」
「俺は真冬の付き添いとついでに服を見に行きましたね」
『相川さんと一ノ瀬さんなら綺麗なのでかっこよく着こなせそうですね』
「そんなことないです!天沢さんだって綺麗ですよ」
相川さんは私を真剣に見つめながらそう言ってくれた。
『ふふ、ありがとうございます』
お世辞でもそう言ってくれるこの人達はとても紳士だ。送ってもらうなんて図々しいけど凄く有難い。
___
『こ、ここら辺で大丈夫です』
私が声をかけると相川さん達は足を止めて私の方へ振り変える。二人とも心配そうに声をかけてくれる。やっぱりいい人だ。
『近所なのでもう大丈夫です、本当にありがとうございました!』
そう言えば相川さんは本当に勢いよく90度だと言えるくらい真っ直ぐに頭を下げた。
「僕の方こそ本当にごめんなさい。直すときは呼んでください」
「気をつけて帰ってください。近所でも危ないので」
『はい。ありがとうございました』
「……さ、さようなら」
『はい。さようなら』
私は相川さん達に手を振り、家へと歩き出した。
_____
ーまふまふsideー
「彼方さん本当にありがとうございました。迷惑かけてすみません」
「俺はいいけど……もしかしたら何か言われたりするかもしれない。ちゃんと気をつけろ、注意力散漫してるぞ」
呆れたように言うそらるさん。頷くとスマホへと視線を落とし、聞いてくる。
「それは置いといて……まふ、飲み会の時間大丈夫か?」
「飲み会…?……ぁ、」
時間は完全に過ぎている。
「や、やばいっ!!?そらるさん!」
「いつものだよな」
『そうです』
僕とそらるさんは居酒屋へとダッシュし始めた。頭の中では何故か、先程別れた天沢さんのことを考えていた。
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夜桜(プロフ) - キツネさん» フォォォォおおおおおっぐぅぅぅへぇぇぇぇええええい!!!!? (2019年5月2日 11時) (レス) id: 9b3c16d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
キツネ - ふぉぉぉぉぉぉぉぉ! (2019年5月2日 11時) (レス) id: 55194c6b92 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - 月猫@アオリヒメさん» 夢主のことです、わかりずらいと思いますが……この小説は夢主の名前が固定されています。 (2019年1月28日 0時) (レス) id: 9b3c16d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
月猫@アオリヒメ - 度々でてくる暁って何ですか? (2019年1月27日 23時) (レス) id: ca03128f9d (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - 天狐さん» コメントありがとうございます!分かりました、吃驚マークもう少し減らします、それと個人やり取りについてももう少し考えます、不快にさせてしまったなら申し訳ないです、小説の問題点を改善していきたいのでアドバイスは凄く助かりました!ありがとうございました! (2018年12月4日 17時) (レス) id: a30888bfe5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜 | 作成日時:2018年8月14日 19時