【wrwrd!】カフェの店員が王子だった件について【男主】 (ページ21)

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第107話宣戦布告ページ21

ra｢主役も着いた事だし、晩酌を始めようか｣

gr｢そうだな｣

らっだぁ王の前に座るとすっと従者が料理が乗った背の高いお盆をグルッぺんさんの前に置いて去っていった、それを見届けると2人は乾杯をして盃にあるお酒を飲み干した。

ra｢あれ、ノエルさんは飲まないんですか？｣

｢仕事中ですので、お気になさらず｣

それにグルッぺンさんが酔い潰れたら運ばなきゃいけないし、現実になって欲しくないけどもし襲われたりとかしたり盛られたりとかしてたら守れないからね、仕事虫は飲まないと決めている。

そう言って頭を下げると｢そっか、ならしょうがないね｣と言ってグルッぺンさんとの会話に戻って行った。

その後はギスギスしたり変な空気になったりせずにスムーズに会話は進んでいた、だが話が｢優勝賞｣に変わった瞬間にらっだぁ王の雰囲気が変わった。

ra｢…俺側がもし勝ったら、そっちが優勝賞品をくれるって言うのは知ってるでしょ？｣

gr｢あぁ、勿論だ｣

ra｢そしたらさ、俺達が優勝したらノエルさんを頂戴？｣

gr｢｢は…………？｣｣

この時初めて俺とグルッぺンさんが思ってる事が一緒になった気がする

｢コイツヤバいな｣

って。

いやいやいや、そもそも俺は敵国の兵士であってものじゃないし！！！てかなんで俺なんかを欲しがるんだよ、意味わかんない！！

そう混乱しているとらっだぁ王は｢まぁ、そっちが拒否しても俺らが勝てばいい話だから｣とか言ってお酒をあおった、何こっちが負けるって確信してる言い方すんだよ腹立つ。

らっだぁ王の発言にイライラしているとグルッぺンさんがこちらを気にする様子があったので、俺は｢大丈夫です｣と言うようにふぅ、と息を吐いて気持ちを落ち着かせるとグルッぺンさんは突然｢こいつか？こいつは弱いし兵士としてひよっこだから使い物にならないぞ｣とディスってきた。

はーー？？とキレそうになっていると続けて｢それにこいつは沢山の人が必要としてるからな、例えば…俺とか｣と言った。

gr｢こいつが居なくなったら俺も国も困る、だからやらん｣

そう言って持っていたコップをダン！！と置いてらっだぁ王を睨んだ、するとらっだぁ王はニヤリと笑ってコップを優しく置いた。

ra｢良いね、そんな反応されると更に奪いたくなる｣

…こいつ、となにか文句を言ってやろうと立ち上がろうとしたがその前にグルッぺンさんが立ち上がり、｢帰るぞ｣と俺に行ってきた。

ra｢武道会、楽しもうね｣

そう言って嫌らしく笑ったらっだぁさんにグルッぺンさんは何も言わず睨んで背を向けた。

武道会開催まで、後少し。