第66話 忘れ去られていた執事くん ページ29
｢あ！！ノエル様！！ここにいらっしゃいましたか！｣
そう言って俺を引き止めてきたのはある一人の憲兵だった。
その憲兵は大分俺の事を探していたのか汗まみれで息も切れていた。
何だ、とその憲兵に近寄るとその憲兵は膝に手をついてはぁはぁ、と息を切らせていたのにぴん、と背筋を伸ばして敬礼をし、口を開いた。
あぁ、そんな辛そうなのに…無理しなくていいのに。
｢先日捕らえたセトの国のスパイの一人がノエル様を呼んでくれと暴れておりまして…｣
我々では手がつけられないんです、と困った顔で必死に来てくださいとお願いされる。
それを言われた時、俺はある事を思い出した。
｢…あっ！！そうだ、忘れてたのスパイ君だったか！！｣
＿＿＿
｢やぁ、何日も待たせて悪いね｣
そう言って俺の特製スープが入った鍋を置き、暴れていた為鎖で繋がれた枷をつけてこちらを睨む執事くんに苦笑いを零す。
あの後直ぐにくられ先生の科学研究室まで走って行き、その場に置き忘れていた薬をまた調合し直してそれを作ったスープに混ぜてここへ持ってきた。
若干小走りで来たからスープ零れてないかなって思ったんだけど、零れてなさそうで良かった。
｢で？また俺に用事ってなんだい？｣
ふふ、と笑って傍に置いてあった枷の鍵であるであろう物に手を伸ばす。
｢…死ぬ前に、お前のスープをもう一回飲みたくて｣
そう言った執事君は、顔面蒼白で今にも死んでしまいそうな顔だった。
俺はそれを見て執事くんに近寄り、首に手を当て脈を測り、呼吸も確認する。
脈は普通の早さより遅い、呼吸も荒くなっている。
…もしかして
｢毒でも盛られた？｣
そう聞くと執事くんはふっ、と笑って頷いた。
｢先程仲間が来てな、役に立たない奴は要らないんだと｣
そう言った執事くんはどこか寂しそうな顔をして俯いた。
ん？待って、今この人中々の問題発言したよね？今仲間が来てって言った？
｢え、ちょっと待って、今ここに仲間が来たの！？｣
俯く執事くんの肩を掴み、揺すりながらそう聞くと執事くんは俺のその行動に驚きつつもコクリと頷いた。
待って、執事くんがそう言うならここにセトの国の人が来たって事だよね？
…それ、ヤバくないか？
＿＿＿＿＿
番外編作りたい…(玩具をねだる子供のような目)
息抜きとして作っていいですか？いいですか？いいですよね？(威圧)
番外編作ってー？
いいともー！！(え、いいですよね？大丈夫ですよね？)
あっ、良ければ番外編こんなお話がいいですとか言ってくださると有難いです…。
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はる - 待って4月25日って私の誕生日…！奇遇 (2020年1月1日 5時) (
レス) id: 133bbdb0b0 (このIDを非表示/違反報告)
ロア - 返信遅れてすみません。あの、本当にありがとうございます。(^ω^) (2019年1月15日 22時) (レス) id: ed6d930ae4 (このIDを非表示/違反報告)
琴宮 いろは(プロフ) - ロアさん» どうも、返信遅れました！そのお話なのですが、更新致しました！ロアさんの想像通りのお話になっていたら嬉しいです！ (2019年1月2日 21時) (レス) id: b9b08916ff (このIDを非表示/違反報告)
ロア - 不人気(シャオロン)と男主くんの初詣の話がいいです！ (2019年1月1日 16時) (レス) id: ed6d930ae4 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 続き、気になります!体調にお気をつけて！ (2019年1月1日 11時) (レス) id: e70fd78330 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴宮 いろは | 作成日時：2018年12月26日 10時
