約束したじゃん【北乃遥】 ページ9
(……また、付いてきてる……)
いつものように部活をしてるえりちゃんと別れた、放課後。
聞こえてくる足音に恐怖を感じながらも、帰路に着いていた。
でも、その日はいつもと違うような胸騒ぎがしていた。
「っ……」
でも、これはいい機会だ。
その人に問い正して、なんでこんな事をするのか聞かなきゃ。
「……あ、あの！！」
意思とは関係なく体が震える。
それを押し殺すように少し大きい声で叫んで、足音がする方を振り向き、ストーカーしてたであろう人の腕を掴む。
「な、なんでこんな事する………え…」
そのフードの下には、えりちゃんが好きだった人、高島先輩の姿があった。
「なんで、あなたが…！」
「なんでって…？分かるだろ。俺はずっと…君のことが好きだった。騙されてたなんて知らずにね」
「だ、騙してなんかいません…！それに、えりちゃんの想いはどうしたんですか…あの子は、ずっと、先輩のことが…！！」
「ああ、あいつなら捨てたよ。」
その言葉に絶句する。それを無視して、先輩はつらつらと話していた。
「だってさ、あいつ好みじゃないんだもん。ブスだし、関わる価値もないね。」
その話に、バックが落ちる音が聞こえる。
電柱の影には、涙を流したえりちゃんが立っていた。
あの後、先輩は逮捕された。
ストーカーはなくなったけれど……えりちゃんからのあたりは厳しくなって、イジメも始まった。
「あんたさえ、あんたさえいなければっ！！」
「今日も女装してきてるの？きっもーい！」
「せんせーい。今日、北乃くんがぁ……」
そんな言葉が巡って、僕の心に、体に。傷が増えるばかりだった。
そして、先生から呼び出された。
「………なんですか。」
気の抜けた声で返事する。
「お前、様々な問題を犯しているらしいな。」
「………はい。」
否定することすら怠い。
すると、先生は冷たい声色で口にした。
「今日からV組に行け。宮下えりに送ってもらうからな」
そして、あっという間にV組に着いた。
最後に、あの子ははんっと笑って口を開いた。
「あんたがいなくなってほんっと清々する。言っとくけど、あんたの事ずっと嫌いだったから」
そう言い残して、去っていった。
……それを僕は、あの時のように他人事のように感じていた。
続く
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ラス(プロフ) - あの…これ、誰も更新しないんですかね…？連載開始からだいぶ経っているのにほとんどの人が書いてません…。企画主さんからも、未執筆の方にお声掛けていただくとか出来ないのでしょうか。 (2020年4月29日 1時) (
レス) id: 87616b7781 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 更新しました。 (2019年11月15日 17時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 更新します。 (2019年11月15日 16時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
ラス(プロフ) - 【藤田颯真】更新しました。けっこう暗い感じになってしまいましたが…。 (2019年10月23日 23時) (レス) id: aa231f5233 (このIDを非表示/違反報告)
ラス(プロフ) - 更新します。 (2019年10月23日 23時) (レス) id: aa231f5233 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鮮やかに咲け!参加者一同 x他3人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2019年10月6日 0時
