事の発端【翡翠蓮】 ページ2
「おい、また懲りずに学校来やがったぜ。ばかだよなあ！」
「ほんっとそれー！早く学校辞めろよな。」
やめなよ〜男子！なんて、悪口をやめるように促すクラスの女の声が聞こえる。
そんなこと思ってないくせに、上っ面だけはいいんだな。そんなことを考えながらも俺はプラモデル雑誌を読むことをやめない。
黙々と読んでいると、後ろから先程のクラスの男の声が聞こえた。
「お前さあ、なんか反応しろよ。つまんねーじゃん」
きっと先程の煽りを無視され頭にきたんだろうな、なんて呑気なことを考える。
こんな奴に構ってても時間の無駄なんてことは知っている、相も変わらず俺はガン無視を決めていく。すると、さっきの男の取り巻きが俺が読んでいたプラモデル雑誌を奪い取りみんなで読み始めた。
「うっわ何これ、プラモデルの雑誌…？ハハッ！だっせー、オタクとか気色悪すぎ！しかもプラモデルなとこがタチわりーよな、あんなネチネチ組み立てんのが好きとか意味わっかんねー！」
がはははと汚い笑い声が聞こえた瞬間、先程まで頭の中で考えていたことが吹っ飛んでった。もう何も考えられなくなって、乾いた笑いが出てしまった。
「ふはっ…」
「まーじできっしょ！黙ってろよプラモデルオタク野郎が！」
頭の中で何かがプツンときれた気がした。きっとこれが、堪忍袋の緒が切れる…ってやつか。
それと同時に 「あぁ、此奴はもう駄目なんだな。」なんて思ってしまった。
プラモデルを馬鹿にするだけでなく、プラモデルが好きな同志たちをも侮辱した此奴は、俺の中のブラックリストに入れられた。
「貴方、さっきから何なんですか。」
「は？」
「人を馬鹿にするだけでなく、人の好きなことまでも馬鹿にするなんて…それに関係のない同士を傷つける。貴方は自分の好きなことや大切な人たちが侮辱されたらムカつくとか思わないんですか？」
「え、なに、言って…」
「あ、すみません。嫌いな人間に自らずかずかと関わってくる能無しですもんね、そんなこと考えられるわけないですよね。」
「お前、今なんつった…」
「はぁ、ほんま阿呆ですわ。貴方と話してる時間が勿体無いです。…取り合えず、貴方が持ってる俺の雑誌返してくれません？早う早退したいんですけど。」
「んだよ！お前、黙ってればいい気になりやがって！」
「あぁ、まーだぐちぐちほざいとるんですか？
最初の悪口からずっと録音してるんで、そろそろ黙っといた方がいいんとちゃいます？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ラス(プロフ) - あの…これ、誰も更新しないんですかね…？連載開始からだいぶ経っているのにほとんどの人が書いてません…。企画主さんからも、未執筆の方にお声掛けていただくとか出来ないのでしょうか。 (2020年4月29日 1時) (
レス) id: 87616b7781 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 更新しました。 (2019年11月15日 17時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 更新します。 (2019年11月15日 16時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
ラス(プロフ) - 【藤田颯真】更新しました。けっこう暗い感じになってしまいましたが…。 (2019年10月23日 23時) (レス) id: aa231f5233 (このIDを非表示/違反報告)
ラス(プロフ) - 更新します。 (2019年10月23日 23時) (レス) id: aa231f5233 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鮮やかに咲け!参加者一同 x他3人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2019年10月6日 0時
