第3章 - 7話 ページ39
私は、カゲの元へ向かう。
オーラ体は便利なもので、空を飛ぶ事もできる。
まあ第一、視覚が備わっていないため上空からの絶景なるものを楽しむことはできないが。
しばらく飛ぶと、カゲのテリトリー圏内に入ったことを感じた。
(大丈夫そうだ。異変はない。)
“乖離”を行うとき、私の実体は死んでいるため、人間としてカウントされないのではないかと踏んでいたのだ。
大正解。カゲは私を捉えていない。
速度を上げて中心部へ向かう。
実体まで手が届きそうな範囲まで近づいた時、異変を感じた。
自分のオーラ総量が急激に減少し始めたのだ。
(やば、なんで。)
ハッと気づく。カゲが私のオーラを吸収している。
反比例してカゲのオーラが増えているわけではないが、カゲの方に、吸い込まれている。
(まずい、早く終わらせなきゃ。出来るか！？)
カゲのバスケットボール程度の実体に手を伸ばす。
近づくほどオーラが吸い取られる。
カゲの実体に腕を回し、抱きしめるように両手を握った。
(“掌握”！！)
カゲが消えた。
代わりにカプセルがひとつ、オーラ体の掌中に現れる。
(成功。)
-
少年の、随分と薄くなったオーラ体が本体に近づく。
オーラ体が本体に触れ、一体化してゆく。
全て元に戻ると、フッと彼のオーラが消えた。まるで絶をするかのように。
彼の目が開き、そのままネテロのほうを見遣る。
「ミッション、成功です。」
少年が開けた手のひらには小さなカプセルがあった。
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零落*・reira(プロフ) - カルタさん» ありがとうございます！そう言っていただけるととても励みになります…！ (2020年2月16日 15時) (
レス) id: 5e63a1d1e7 (このIDを非表示/違反報告)
カルタ(プロフ) - めっっっちゃ面白いです！合格おめでとうございます！更新楽しみにしています！ (2020年2月16日 14時) (レス) id: 132cc7b19e (このIDを非表示/違反報告)
白餡(プロフ) - パパっと読んでみましたが、描写も結構きっちりとしていて面白かったです。更新頑張ってください (2019年2月16日 23時) (レス) id: 81568ffd32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零落 | 作成日時：2019年2月14日 23時
