第１９９話 ページ5
タブレットを開けて確認すれば、変わらず鍬のマークが書かれたカードだった
「俺は変わってない。ケイジは？」
「･･･おまわりさんも平民のままさ」
俺たち以外の誰かのカードが交換されたようだ
「余計なノイズが無くて助かった。よし、さっきの二人組の内容を考えよう」
彼らが言っていたノエルの頭部のチップ、モニタールームの監視機能
気になることはたくさんあるが、さっき見た1階の映像のようなものが手に入れば･･･
「モニタールームで監視カメラを操作できないかな」
「もう一度１階に乗り込んで捕まるよりはマシそうだね」
モニタールームに向かう
足元に散らばった配線を繋げるとモニターに画像が映った
「当たり･･･だね」
大量の映像の中からギンの姿を探す
ロビー、景品交換所、モニタールーム
白い部屋に力なく倒れたトト・ノエルと血だまりに横たわるレコの姿
薄暗い廊下に立つ大きな人影
「あれは･･･Ｑタロウ？」
誰かと話しているようだが、部屋の主は彼の背に隠れて見えない
モニターに映し出されたすべての画像を確認してもギンの姿はない
「ギン…一体、どこに…」
落胆する俺の肩をケイジはトントンと叩く
彼が指さした先には誰もいない寝室が映されていた
「何だよ…誰も…？」
誰もいない寝室に四角いモニターが置かれていた
独りでにモニターが点滅したかと思うと、銀髪に眼鏡をかけた人物がきょろきょろと見渡していた
「なっ…！どういうことだ･･･！」
それはレコが壊したはずのミシマの人工知能だった
ドタドタという足音が近づいてくる
慌てた様子で部屋に入ってきた人物はナオだった
「はぁ…はぁ…戻りました…」
息を切らした様子の彼女はAIミシマに小さな声で呟いた
「本当に…これで、良かったんでしょうか…」
AIミシマはにこりと笑いかけるとノイズのある声で答えた
「お疲れ様です、ナオさん。あなたの安全が守られてよかった」
「でも、でも…これじゃ、あの人が…！先生！私はどうしたら…」
「私を信じるのです、ナオさん。あなたを守るために奇跡的に私は復活したのですから…」
私の言葉通りに、ね？と意味深な言葉を続けた
「は、はい…」
「さぁ、ニッコリ笑って、明るいナオさんが私は好きです」
ナオはにこり、とミシマに微笑んだ
「素晴らしい良い教え子を持ったものです。ええ」
「壊れたはずのミシマが…なんで…」
「…まずいね」
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蓮花(プロフ) - 田中権兵衛さん» コメントありがとうございます！別枠で書き溜めていたのでそれをこちらに引っ越してきます笑 (2022年9月4日 7時) (
レス) @page45 id: d4c8afc5a0 (このIDを非表示/違反報告)
田中権兵衛(プロフ) - 初めまして!｢大量更新｣、物凄く楽しみです！ (2022年9月4日 1時) (レス) @page45 id: 4529e1ebe5 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - のののさん» コメントありがとうございます！少しずつ更新しますので、気長にお待ちください！ (2021年6月17日 0時) (レス) id: 79bf70c3b9 (このIDを非表示/違反報告)
ののの - 主人公君もお話もめちゃ好きです！更新待ってます！ (2021年6月16日 0時) (レス) id: 0b54166380 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - はろさん» コメントありがとうございます！最終章はクリア後に余韻に浸りながら別途書き進めてます笑ガリガリ書き進めますので、お待ちください！ (2021年6月8日 23時) (レス) id: 79bf70c3b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2020年4月13日 15時
