第１１０話 ページ13
カイを制止させようとするホエミーに向かってＱタロウがタックルした
体格の良いＱタロウを細身のホエミーが受け止めきれず、そのまま押し飛ばされる
「ぐあっ！！」
立ち上がろうとするホエミーをＱタロウは押さえつける
「クソッ･･･！離せッ！！馬鹿力がッ･･･！」
「ふざけろ！死んだって離さねーぜよ！」
ジタバタとホエミーはＱタロウの下で暴れているが、Ｑタロウはびくとも動かない
「クソッ･･･！これじゃ装置が･･･起動できな･･･」
「サラさん･･･聞こえていますか？」
カイはサラに話しかけるが、サラはぼんやりとどこかを見つめたまま何も答えない
「聞きなさい！サラ！」
カイが声を荒げるとサラははっとしたように顔を上げた
「･･･これは抵抗です。誰一人救えず･･･敵の思うがままに命を弄ばれ･･･死んでいく私たちの･･･か細い･･･抵抗の一撃･･･けれど大きな･･･反撃の･･･一歩･･･！これは･･･あなたが時間を稼いでくれたから･･･踏み出せた一歩です」
カイは出血のせいでフラフラとしながらも言葉を紡いだ
「決して無駄ではないのですよ･･･貴方に託します･･･私たちの悔しさを･･･！希望を･･･！」
カイはサラを見て微笑むとぐらりと身体が傾いた
「私は･･･満足です･･･」
床に倒れる寸前で受け止める
「カイ！しっかりしろ！カイ！」
呼吸音を確認したが、既に息は止まっていた
「うふふ･･･次のフロアに行くまでしばし休憩を」
ホエミーから俺たちにそれぞれ個室を渡された
ベッドと少しの家具がある程度の部屋
放心状態のサラを個室に送り届けて、カイを弔った後
俺は個室に戻ったが眠れるほどの状態でなかった
特に行く当てもないがフロアをぶらぶらと歩くことにした
青い扉の部屋にいくとソファにレコ、ナオ、ギンが座って話していた
俺が部屋に入ると二人は気まずいように視線を逸らした
ソウから俺が"連続殺人鬼"であると伝えられ疑心暗鬼なのだろう
「サラは？」
「･･･うなされてます」
「ボク･･･サラ姉ちゃんのそばに付いてるニャン･･･」
ギンがソファから飛び降りるとナオも立ち上がった
「私も行きます･･･！何ができるか･･･わかりませんが･･･それでも･･･そばに･･･！」
「そうだな･･･今度は私たちが力に･･･」
そういうと、俺の側を抜けて出て行ってしまった
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蓮花(プロフ) - 春雨さん» コメントありがとうございます！キャラの性格は割りと迷走してて初期と違う人みたいになってます笑 (2019年6月24日 6時) (
レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
春雨(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく読ませて頂いてます。ジン君のキャラクター性が好きです…。更新頑張って下さい!! (2019年6月19日 19時) (レス) id: 55d503be78 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - キグみんさん» 大変長らくお待たせいたしました...！こんなに更新怠けるなんて想定の範囲外〜でした... (2019年5月23日 8時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
キグみん(プロフ) - 待ってました…!!(*´ω｀*)もう感謝感激雨アラレ！ジン君がんば！！ (2019年5月22日 16時) (レス) id: 46622e472d (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - キグみんさん» ありがとうございます。気長にお待ちください (2019年5月22日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年10月10日 10時
