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第66話 ページ18

「オレ、もう仲間を疑うのはやめた」


ジョーは俺たちを見渡してそうつぶやいた


「・・・はあ?」


「どうしても思えないんだよ!この中に悪いヤツがいるなんて」


とんでもない掌返しだ


ついさっきまで俺のことも疑ってただろ・・・


「クク・・・思考停止ヤローか・・・お前はこいつらの何を知ってるんだ・・・ククク・・・」


「そりゃ何もしらねーけど・・・」


ジョーは満面の笑みで自分の胸を叩いた


「オレのハートがそう言ってんだからしょうがねーって!」


ジョーの一言に俺は聞き覚えがあった


どこだったかな・・・


「どーせ頭は良くねーんだ。どうせだからこの気持ちを信じてみるよ」


「フン・・・サムいこと言う野郎だな。まぁいい。縄をほどいてくれた礼だ。仕返しせずに出て行ってやるよ」


酒場の出口に向かうゴンベエをケイジは呼び止めた


「協力する気は・・・ないんだね」


「お断りだ・・・ジャマはしねえ、じゃあな」


ゴンベエはそう言い捨てると出て行ってしまった


とことん感じの悪い野郎だな


「いやー・・・サムいって言われると流石に恥ずかしくなってきたな・・・」


ジョーは恥ずかしそうに頭を掻いていた


俺はジョーの頭を撫でまわした


犬の頭を撫でるレベルにかき回した


「あっはっは!ジョーのハートはアツいな!言ったことはサムいけど!」


更に居づらそうになったジョーと対照的に場の空気は和らいだ


また団結できるのではないか・・・


そう思ったのも束の間


ソウを殴ったヤツがいることも忘れてはいけない


「さーて、改めてみんなでナオちゃんを探しに行こうか」


「そ・・・そうだぜ!また手分けして探しに行こう!」


団結できる雰囲気が戻ってきたところで行方がわからなくなったナオの探索を再開することにした


部屋の隅に立っていたソウもふらふらと向かおうとしたが、途中でよろけた


「ソウ、大丈夫か?」


俺は倒れそうになったソウを間一髪で支える


「ご、ごめん・・・ちょっとまだ体調が悪くて・・・休んでていいかな・・・」


ソウは明らかに顔色が悪く、探索に行かせるのが不安になる様子だった


「しゃーねぇ・・・!ギン、カンナ。お前たちもここで少し休んでな」


「・・・は、はい」


相変わらず顔色の悪いカンナは酒場の隅にしゃがみ込んだ


「ここで留守番してようか・・・ギンくん」


「い、嫌ニャ!」


ギンはソウを吹き飛ばして俺の後ろに隠れた

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蓮花(プロフ) - りんかさん» ありがとうございます!ちょうど今時間があるので、ガンガン更新しております! (2018年3月15日 22時) (レス) id: d09b3b9af5 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - はじめまして!いつも見てます!更新多くて嬉しいです!これからも楽しみにしてます! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 5c6a2a921b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青薔薇 | 作成日時:2018年3月15日 11時

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