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山本side
今日は航平とデート。
最近は課題が山積みで疲れが溜まっていた。
それを察して、俺の彼氏は「お家デート」
を持ちかけてくれた。
朝に連絡が来たから驚きもしたが
何よりも会えることが嬉しかった。
優しいなぁ、だから好きなんだけど。
そんな彼は、今俺の隣でウトウトしている。
山本「航平、眠いの？」
渡辺「あ、うん、ごめんね、忙しくてさ」
山本「無理しなくていいんだよ」
俺だって知っている。
本当に忙しいのは航平の方だってことも、
それを隠してまで迷惑かけたくないことも。
渡辺「無理してないよ」
山本「嘘つけ〜」
そう言ってぎゅーっと抱きしめる。
いきなりのことでも、
航平は抱きつき返してくれる。
ふと、伝わる熱に体が違和感を覚える。
明らかに熱い。航平の体温が明らか高いのだ。
今更ながら、今日が平日なことにも気づいた。
俺は代休だが、東大はフツーに学校がある。
…こいつは学校に行っていないのである。
山本「熱あるでしょ」
渡辺「ない！」
山本「嘘つくな！」
そう言って棚の近くにある体温計に手を伸ばすがギリギリの所で届かなくなった。
…小さいのは本当に不利だ。
渡辺「大丈夫だから、このままでいよ？」
上目遣いで俺を見つめる航平の瞳にやられた。
かわいい…可愛すぎるでしょ。
山本「…分かったよ」
渡辺「ありがとう」
そう言って抱きしめる力を強くされて
確実に逃げられない体制になった。
山本「逃げないから」
そう返しても、俺を抱く力は弱くならない。
どう安心させるか悩んでいた時、
2人の携帯が同時になった。
生憎なことに携帯は机の上。
今の俺には届かない。
山本「…携帯見ちゃダメ？」
渡辺「どうしよっかな〜」
山本「お願い！」
渡辺「…仕方ないなぁ」
嫌々だが、俺の携帯をとってくれた。
携帯を鳴らした犯人は川上さん。
今度の動画についてだった。
山本「明後日って空いてるよね」
渡辺「んー…わかんない」
山本「熱あるなら休む？」
渡辺「下がるでしょ〜」
山本「やっぱり熱あるんじゃん」
渡辺「あ」
山本「あ、じゃないよ笑」
渡辺「大丈夫大丈夫」
山本「コラボらしいから無理に来たら逆に伊沢さんに怒られるんじゃない？」
渡辺「やだぁ」
山本「じゃあねよ？」
渡辺「…一緒に寝ましょ？」
この可愛い生物を生み出した神に感謝だな。
山本「分かった」
そう言った時には規則いい寝息を立てた
航平が太ももの上にいた。
ほんとに可愛いな。
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作者名：紅思匡 | 作成日時：2019年3月30日 8時
