第5話 ページ6
ここにいる全員に共通しているもの。さっきから、気になってはいたが首に何かを付けている
自分の首にも触れてみた。チョーカーのように布でできているわけではなさそうだ。犬のつける首輪のように革製のものでもない。触れた感じでは金属の輪のようなもので、小さなパネルがついている。それがここにいる全員についている
ようやくぼんやりと霧がかかったような頭が冴えてきた
背後でよろよろと立ち上がった女子高生は同じ制服の高校生に話しかけた
「ジョー!」
ジョーと呼ばれた高校生はゆっくりと振り返ると怪訝そうに眉をひそめた
「・・・あんた誰だ?」
「な、何を言っているんだ!サラだ!友達の顔を忘れたのか!?」
ジョーはしばらく腕組みをして考えていた。するとにかっと笑ってサラの顔を見た
「もしかして水泳が大の苦手のサラさん?」
「ふぇ?ジョ・・・ジョー!こんな時に冗談はやめてくれ!」
「悪い悪い!ははは!」
ジョーのジョーダン・・・2点・・・
その会話を聞いていたのか金髪の男が近づいた
「へー・・・ジョーくんとサラちゃんね・・・二人は友達なんだ?」
「え?は、はい。そうですが」
「助かったよ。ジョーくんなかなか口を割らなくてねぇ・・・。何を警戒してるのか・・・名前も教えてくれなかったからね」
「・・・」
ジョーのほうは警戒した様子で金髪の男を睨んでいる。最近の高校生はよく出来た子が多くて困っちゃうなぁ
「よーし、みんな話を聞いてくれ。たぶんオレ達は皆同じことを思ってる。ここはどこなんだ?なぜ自分は連れて来られたんだ?分かっているのは自分が何者か・・・くらいだ」
「何が言いたいのでしょうか・・・?」
スーツの男は訝し気に尋ねた
「自己紹介をしようじゃないか。お互いの不信感を少しでも払おう」
「自己紹介・・・ですか」
エプロンの男を意外そうに首をかしげる
「それしかないだろう。ね?サラちゃん」
突然話を振られたサラは驚いたように身を引く
「え・・・私に振られても・・・とりあえず・・・サラちゃんはやめてください」
サラが少し迷惑そうに答えると金髪の男はやけに整った顔を困らせて答えた
「ならなおさら自己紹介するべきだねー。他に呼ぶ方法がないんだから。よし、心構えができたら自己紹介タイムと行こう。サラちゃん、声かけてね」
サラは辺りを見渡してから金髪の男に話しかけた
「んじゃー自己紹介タイムを始めようかい?」
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蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが・・・。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか?ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね!上から目線ですみません(´・ω・`) (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください!応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青薔薇 | 作成日時:2018年3月9日 14時