第304話 ページ4
「墓場にあった棺と別の棺を使っているとか?」
俺はアルジーに視線を向けると彼は首を振った
「これ以外に棺は存在しねえぜ」
つまり、10個の棺の内訳は8個が墓場にあったもので2個は新調されたもの
Qタロウの発言との矛盾を考えると、"光らなくなった"棺があるということ
その理由について議論することにした
「まあ…、2番のアンズの棺が光ってないのは分かるね」
メイプルが棺に倒れるように爆発したアンズの棺は光を失っていた
大きな衝撃があることが原因なのだろうか
もう1つ光を失った棺は外見は綺麗なまま
他の原因があるのだろうか
「皆さん、棺に"起きた異変"…思い出せませんか…?どんな小さなことでも構いません…!」
だが、皆似たような記憶しかなかった
何かきっかけはないか…?
どんな些細なことでも…
ーー『私、もう少し墓地を探してみる。ランマル、これ、持って』
ーヒナコはランマルにココアの入ったコップを二つ渡した
ーー『飲み過ぎだろ…』
ーランマルは文句を言いながらもヒナコの後をついて行った
ーー墓場に行くとヒナコが1人でココアを飲んでいた
ーー『ランマルは?』
ーー『サラ先輩からトランシーバーを受け取って、どっか行ったけど』
「…ランマル、ヒナコ。お前達しか知らないことがあるんじゃないか」
墓場で単独に操作していた二人から発言が出ないのは不自然だった
「…そうだな。ヒナコに液体をかけられてオレの棺をベトベトにされたっけ…」
それをなぜ黙っていたのかが気になるが、今は情報を引き出す方が優先だ
「オレ、ヒナコにココア持たされたんだよ。"熱いから自分で持てよ"って言ったんだけど、揉めて盛大にぶちまけたんだよ。オレの棺に。仕方ねえから自分で拭いたけど。それが何だよ、関係ないだろ?」
「ちょっと待つニャン!その話気になるワン!」
ギンがランマルの発言に食い下がる
「わたあめは"ココアなんて関係ない"って言ったけど…、爆発もホットココアも…"すっごく熱い"って共通点があるワン!」
「熱が関係しているってことは…"溶けた"っていう線が考えられるね」
「棺の表面に灯籠で光る絵の具のような塗料が塗られているんじゃないかい?独特の香りも辻褄が合うし」
「教室に貼られていた同意書も、同じように光っていましたが…あれも同じものでしょうか」
サラのいう"光る同意書"は黒塗りにされていたアレだろう
あの塗られた部分はランマルのパーツで洗い流した
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ハデス - ゆっくり更新してください。応援しています!男主の秘密...ドキドキして読んでいます! (9月21日 17時) (レス) @page23 id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。最終章が公開されましたらのんびり更新していきます (8月24日 7時) (レス) id: 6d93495a63 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - キミガシネにハマりこの物語にハマってしまいました、物語がほんとに作り込まれていて今では大好きな物語です、更新楽しみに待っています (8月20日 0時) (レス) @page23 id: 39f071eb34 (このIDを非表示/違反報告)
scythe - こんばんは、一気見しました。良い作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。陣くんが好きで三次創作を描いたのですが、どこかで蓮花さんに送ることなどはできますか? (8月3日 19時) (レス) id: b5b8c5d4bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青薔薇 | 作成日時:2023年5月28日 1時