第３２０話 ページ20
無機質なドリルの稼働音だけが響き渡る
不気味なほどに静まり返った部屋に拍手の音が響く
「お見事！ヒットしたのはミドリ！」
アルジーが楽しそうに口角を上げている
ーー終わった、これで…
「挑戦者チームの勝利！…と言いたいところだが、"代償を払う必要が"あるようだ」
アルジーがケイジに向かって歩を進める
「ま、待ってください！不正は見逃すとミドリは言っていたはずです！」
サラがアルジーとケイジの間に割って入る
「"ミドリは"な。だが、このゲームのディーラーはオレだ。お前たちが決めたルールなんて関係ない。ーー不正は罰する」
アルジーは懐から銃を取り出すとサラの頭に銃口を向けた
「抵抗するなら全員殺っちゃうよ？」
サラは引く様子を見せず、さらに一歩アルジーに近づいた
「…それでも、退かない」
アルジーは笑うと引き金に指を掛ける
「…必要ねえぜよ、サラ」
Qタロウがサラの肩を引いて下がらせる
すると彼は徐に右手を捻り出す
「…は？」
俺はその光景を目の当たりにして言葉を失った
彼の右腕は肘から下が左手に握られていた
「な、何だよ…？その腕…？何かの冗談だよな…？」
ふらふらとした足取りでQタロウに近づく
彼は俺に視線を合わせず、小さくすまない、とだけ呟いた
「オレは…"本物のQタロウ"じゃねえ…。ハンナキーに用意された人形ぜよ」
「…人形？」
困惑した声を上げたのはケイジだった
「ケイジも…訳分からんって顔やな…」
ケイジは首を縦に振った
「だって、おまわりさんは見透かされた通り"棺にミドリの首輪を入れただけ"だ」
「全部、話す…。オレ以外、知ってるやつは死んじまったしな…」
Qタロウはぐしゃぐしゃに潰れた二つの棺を見た
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次回、視点が変わります
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ハデス - ゆっくり更新してください。応援しています！男主の秘密...ドキドキして読んでいます！ (9月21日 17時) (
レス) @page23 id: 087d3e6d61 (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。最終章が公開されましたらのんびり更新していきます (8月24日 7時) (レス) id: 6d93495a63 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - キミガシネにハマりこの物語にハマってしまいました、物語がほんとに作り込まれていて今では大好きな物語です、更新楽しみに待っています (8月20日 0時) (レス) @page23 id: 39f071eb34 (このIDを非表示/違反報告)
scythe - こんばんは、一気見しました。良い作品をありがとうございます。更新楽しみにしてます。陣くんが好きで三次創作を描いたのですが、どこかで蓮花さんに送ることなどはできますか？ (8月3日 19時) (レス) id: b5b8c5d4bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2023年5月28日 1時
