私の居場所。【我妻善逸】 (ページ31)

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朝日が昇り、太陽がほぼ真上まで上がった時

既に私の体力には限界が近づいていた。

早朝……、多分4時前くらいから正午くらいまで、ずっと目の前の鬼を“殺さず”相手している。

……命がけの、稽古だとでも思って戦えばいい。

鬼さんには申し訳ないけど、生憎こっちは鱗滝さんのところでなっがい間命がけって言葉で済まされないような訓練してきているんです。

こんな所でくたばれない

そんな、どこからどう見ても私が不利な戦いの中、大空に似合う“あの声”が聞こえてきた。

鴉「カァァー！伝令、伝令ィ！柱ガ二名此方ニ向カウ。其レマデは応戦ヲ続ケロ！続ケロォ！」

『まだやるの……っ！』

鬼「さっさとガタが来てぶっ倒れちまえ…だが俺は自身防衛はしなくて良いみてぇだなぁ…、お前、俺の事を殺さねぇ…いや殺せねぇんだもんなぁ…」

初めて口を開いたと思ったら、…この鬼は意外と知能はあるみたいだ。

鴉との会話を聞いたからなのか、それとも元々気づいていたのか分からないが、鬼は私が自身の頸に手をかけない事を理解してしまっている。

もういっそのこと、技を出してしまおうか。

わざと頸を狙ってしまおうか。……まあ、うまく切り込みを入れるだけだけど。

警戒してもらったほうがこっちとしてはありがたい。

……あとは今技を出して私の体がいつまでもつのか…、それだけだ。