私の居場所。【我妻善逸】 (ページ29)

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話は飛んで、3週間後の話。

朝方、まだ太陽が出る直前くらいの任務だった。

今回の任務は、比較的短いだろう。そう思っていた。

近くに鬼の気配がする。いる。近くにいる。

そう思って、鬼の気配のする方へ近づいていった。

私は、3週間の間で、…自分で言うのも変だと思うけど、成長したと思う。

力とかはまだよく分からないけど、あの日、善逸くんと別れてからは、一回も自分の命を捨てようとしてない。

あの日と同じように、後ろに人を庇いながらでも、決して自分の命を無駄にして助けるような真似はしなかった。

鬼を斬るのは慣れた物だ。

今回もさっさと任務を終えて、近くの街で甘味でも食べて行こうかな…と、思った矢先、

ヌッと音もなく、鬼が木の影から出てきた。

でも今は朝方。朝日も後5分もしたら完全に昇るだろう。

強い鬼だとしても、長時間戦にはならない。そう確信していた。

……朝日が、眩しい。

私は今、見慣れない光景に立っているだろう。

目の前には鬼。しかも多分、気配からしてきっと弱い方の鬼だろう。

けど、何故か太陽が当たっても尚消えずに立っている。

…なんで？

そんな事をかんがえていたら、鬼はここぞとばかりに私に襲いかかってきた。