10滴目の…涙が。笑え* ページ12
◇◆◇
頭が真っ白になった。
まさに開いた口が塞がらないと表現が似合うくらいオレは、間抜けな顔をしていたと思う。
俺はあと2ヶ月がすれば、この世から居なくなる
その事は案外冷静だった脳ですぐに理解出来た。
俺は2ヶ月たてば審神者の生命は終わってしまう
その間に俺は彼奴らに何が出来る？
何を残す事が出来る？
心残りなく何をすれば良い？
「とりあえず出来る事はしましょう。まず、入院の準備と手続きを「しません」…え？」
急ぐように担当さんと手続きしようとしたお医者さんからハンコを取り上げる。無機質なくらい冷たい声だった。
「しかし…!!!」
「嫌です。絶対にそれだけはいやだ」
お医者さんが身を乗り出して、俺の肩を掴んだ。
爪がくい込むくらい強い力で後ろに転びそうだった
「貴方はまだ20歳にも満たないんですよ。ならば、今できる最善なことをして「だから、もう良いんです」…審神者さん」
「ステージ５って、もう望みないんですよね？」
それぐらい馬鹿な俺にでも理解出来る。
入院なんてしてしまえば、清光たちに病気のことがバレる。そして不安な思いをさせてしまうのが落ちだ
それは絶対に、避けたい事なんだ。
「だからもう良いんです」
「でも、さくらさん！」
なおも食い下がらない担当さんとお医者さんは、俺を説得しようと病気の説明をしてくれた。妙に真剣みを帯びたその説明は俺に現実を突き出してくれて
脳がクリアになる。
「逝く時に病院の硬いベットよりも、彼奴らが待ってる本丸で逝った方がオレは幸せでなんです」
「唯一の家族の元で逝きたい……っ」
何故こんな時に涙が溢れるのか
悲しい？
悔しい？
虚しい？
違うんだ、彼奴らを残して逝く事が
苦しいんだ。
お医者さんは俺の涙が見てから何も言わなかった。
だが薬は必ず飲む約束でと痛み止めと、進行を少しでも遅くする薬を提供してくれた。
人生最後にした「ワガママ」だった。
◇◆◇
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緑 - 涙が止まらない…。 (2018年6月8日 1時) (
レス) id: 655aa0a522 (このIDを非表示/違反報告)
緩奈 - 凄く泣きました。すばらしい作品をありがとうございます (2017年3月17日 21時) (レス) id: 9261dd0ed9 (このIDを非表示/違反報告)
- 小説書いてくれてありがとうございます！めっちゃ涙が止まらなかったです。ありがとうございました。(泣) (2017年3月9日 0時) (レス) id: 5a14012052 (このIDを非表示/違反報告)
無の人 - 読ませていただきました(´；ω；｀)これ、心拍数＃0822を聴きながら読んでいたら心○数5話目と同じ所になり涙腺が（(ブワァァァァ 死ネタは私BADENDっぽいのが多いので私あまり見ないのですが…これやばい((大号泣 最後にとてもいい作品でした！ (2017年3月8日 23時) (レス) id: 7107006b23 (このIDを非表示/違反報告)
希望(プロフ) - コメント失礼します!!周りに家族がいるので涙を流すのを我慢していたら鼻水が垂れてきてさっきから啜ってます(( 初期刀が一緒だったのでもし本当に自分が何かあって審神者を…と考えたら胸が苦しくなりました!!とてもいい作品本当にありがとうございます!!! (2017年3月8日 22時) (レス) id: 0510528111 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星屑ホタル | 作者ホームページ：
作成日時：2015年8月29日 22時
