え、心臓痛い。2 (ページ8)

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病院

あれから、救急車は呼ばなくていいと本人の希望によって、亮平のパパの病院まで深澤の車に乗せてもらった。

待合室で、待っていると

「阿部！涼太は！？！？」

走ってきたであろう翔太にあった。

「いま、手術中。大丈夫、意識はあるよ。」

「なにがあったんだよ！？」

掴みかかりそうな翔太をなだめて、病院に来るまでの間、涼太さんから聞いた話を亮平が翔太に話した。

「Aたちといて、何かが倒れる音がしたから舘さんだけで、教室確認しに行ったらしくて。ある教室の中で人影らしいのを見たらしくて、というか、確実に人影だったんだって。それで、向こうも焦ったのか、教室内にある花瓶で舘さんを殴ったらしい。」

「…犯人は？」

「俺らも見てないし、舘さんも顔は見えなかったって。」

「…ぶっ殺す。」

あぁ、私が行ってれば、よかったのに。
後悔ばかり募っていく。

「部屋は？」

「特に荒らされてなかった。」

涼太さんのご両親に連絡をとっていた深澤たちが帰ってきた。

「…お前らの中に、心当たりあるやついねぇの？」

『ねぇ、やめなよ、ここで犯人探しなんてできないでしょ？』

「…そんな冷静でいられるかよ。」

いつもよりピリピリしてる。

『いまは、涼太さんの回復待とうよ、』

「…お前、心当たりあるんじゃねぇの。生徒会だし、女だろ。」

翔太にも、生徒会にいることを否定されたような気がして、胸が痛くなった。

『ちがっ…』「いい加減にしろよ。」

「辰哉の言う通りだよ。そんな偏見やめろ、翔太。」

「涼太が怪我してんだぞ！？冷静でいられるかよ！」

こんな翔太みたことなくて。

「…翔太、水買いにいこ。」

最悪のムード。亮平が翔太を連れ出してくれて、少し落ち着く。

『ごめんなさい…。』

「なんでよ、Aちゃん悪くないでしょ？」

「気にすんな。」

いま一番辛いのは私じゃないのに、涙が出てくる。

深澤と岩本先輩になぐさめられて、涙を拭ってると、

「ちょっと！手術終わったよ！」

キラキラの笑顔で笑う大介先輩にすごく救われた。

亮平パパのおかげで、個室にしてくれることになったらしく、麻酔がなくなるまで、涼太さんが目を覚ますまでいることにした。

午前1時15分

「…ん。」

少しかすれた涼太さんの声が聞こえて、

『涼太さん？』

私が問いかけると

「…Aちゃん？」

と返してくれた。

広い病室の中で散らばってた人たちが集まった。