え、心臓痛い。2 (ページ3)

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生徒会室

『大介先輩、それだから、3だから、この欄にチェックつけないと…』

「あ、そっか。まって、じゃあ、これも間違えてる。」

予想してた通り、もたついてます。
でも、優しい先輩、絶対に文句は言いません。

「Aちゃん、1人の方がはかどるのにごめんね？」

『大丈夫ですよ、たまには人と話してないとしんどいし。』

「じゃあさ、ひとつ聞いてもいい？」

『なんですか？』

横並びになって、かれこれ一時間たった。

「Aちゃんはさ、阿部ちゃんのこと好きなの？」

『は？』

「え、いや、違うよ！？俺、阿部ちゃんのこと恋愛対象で見てないよ！？」

『いや、わかってますよ。彼女いるでしょ先輩。』

「いや、うん、そうなんだけど、で、どうなの？」

『亮平は…』

なんで一緒にいるんだろ。

別に、友達も増えたし、一緒にいる意味も特にない。
涼太さんとかも、家まで送ってくれたりもするし。

「Aの母さんを俺は殺した。」

あー、やだやだ、変なこと思い出した。

「Aちゃん？」

手が止まった私を不審に思って、大介先輩に心配されちゃった。

『あ、いや、大丈夫ですよ。あと、瑠依さんっていう許婚いますしね、亮平は。』

「それ、答えになってないよ。」

『え？』

「俺は、好きなのか聞いたの。許婚なんて聞いてない。」

『わかんないですよ。』

「なにが？」

『私は、亮平と翔太、涼太さん、岩本先輩、深澤、もちろん大介先輩もみんな好きなんです。それじゃだめなんですか？』

『男の人といたら、恋愛感情がないといけないんですか？』

「いや、俺はただ、どう思ってるか知りたくて、」

『昔、失恋した話しませんでしたっけ？あと、ここにいる人たちは普通じゃないんですよ。普通の高校生の恋愛じゃない。先輩だって知ってるでしょ？』

「そ、だね、ごめん、変なこと言って。ちょっと水買ってくるよ。」

少し落ち込んで出て行ってしまった。あぁ、言いすぎたなって反省。

「うわっ、やばいやつ発見。」

そんなの関係なしに入ってきた翔太。

「佐久間、落ち込んでたぞ。」

『…わかってるよ。』

「へぇ、そこまで鈍感じゃないんだ。」

『はぁ？ほっといてよ。』

給湯室にあるアイスティーを漁ってるし。
あ、これあるんだとか言ってるし。

「あぁ、ひとつ言っといてやるよ。」

帰り際に振り向いて、

「目黒だけじゃなくて、俺もお前のこと気になってるから。」