【wrwrd!】鬼化の実験の失敗作 (ページ20)

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#20 ページ20

ht「外道丸に何をした｣

ひとらんらん様が鞘から刀を抜く。

まずい、ここで戦闘になったら馬が危ない。

どうする、説得する?···いや、私はそこまで口は回らない。

考えていたら突然、外道丸が私の前に来た。

まるでひとらんらん様から私を守るように。

ht「外道丸危ない！

　そいつは···｣

しばらく沈黙が広がる。

その間も外道丸はひとらんらん様を見つめる。

ht「···分かったよ｣

ひとらんらん様は刀を鞘にしまった。

『申し訳ございません
　
　ひとらんらん様、勝手に要塞内を歩き回ってしまい』

ht「あっ、別にそれは良いんだ

　俺が聞きたいのは、何で外道丸になつかれていると言うこと｣

『私にも分かりません

　撫でろと頭を出して来たので、少し触っていました

　···とても綺麗な馬ですね』

ht「そうでしょう

　俺の自慢の馬の何だ

　ごめんね｣

『何故謝るのですか？』

ht「実は俺Aのこと警戒してたんだ

　スパイの可能性もあるしね

　でも今誤解が解けたよ

　 A、君は優しいね｣

『そうでしょうか···』

ht「うん、だって動物は優しい人が好きだからね

　あと、俺の事はひとらんで良いよ｣

『それでは、お言葉に甘えてひとらん様と呼ばせていただきます』

ht「様も要らないんだけどなぁ

　そろそろ、朝ごはんの時間だね｣

『では、私はこれで

　ひとらん様、私は優しい人ではありません
　
　それに狐は、人を化かしますから｣

面の前に手で狐の真似をする。

ひとらん様は優しく笑って私の真似をする。

ht「それじゃあまたね｣

『はい、後程』

私は自室へと戻った。
　