42人目 ページ6
「いっただっきまーーーす!!!」
「はい、いただきます」
目の前にある見るからに美味しそうな料理たちに手を合わせる。
その種類は和洋中様々だ。
帝統はその内の洋食に手をつける。
口一杯に放り込み頬がハムスターみたいになった。
「う、うんめーーーー!!!」
「ん、やっぱうまいな…」
「これ全部Aが作ったのかよ」
「いや、全部貰い物」
「へ?だ、誰に?」
「んー?この肉じゃがが一郎で、エビチリがお隣のおばさん…んで、今お前が食ったのが一二三の…なんだっけ?スゲー長い名前のヤツ」
「ゲッ!?シンジュクの奴のかよ…」
そう言いながらもパクパク口に放り込む帝統。
口回りが汚れてたんで、指で拭ってやろうと手を帝統の頬に添える。
すると、何を思ったのか目をギュッと瞑って口を突きだす帝統。
「………殴らないぞ?」
「ちっげーよっ!!!!」
「じゃあなんだよ」
「別にっ…キ、キスされんのかと…」
「はぁ?そんな汚ねぇ口にするわけないだろ…ほら、これで拭いてろ」
「に“ゃ!?汚いってなんだ!!」
適当にティッシュを取り帝統に渡すと、乱暴にそれを手に取り口を拭く。
何を期待してるのかと思えば…
「てか、貰いすぎじゃね?A料理しねぇのかよ?」
「………できねぇんだよ」
「ふーん」
ふーんってお前…聞いておいて興味ないのかよ。
大体、俺が料理出来ないのは一郎が甘やかすのが悪い。
大人になってから一郎以外にもくれる奴が増えたから本当に俺がする機会がなかったのだ。
今思い返せば、もう何年料理していないのだろう…
「はぁ、食った食った!!」
「それは良かった…じゃあ早く帰…」
「じゃあ風呂借りるぜ!!」
「っ……もう好きにしろ」
帝統は一度遠慮という言葉を辞書で引いた方がいいと思う。
もはや今日何度めかもわからない溜め息を漏らしながら、俺は食器を洗いに台所へ向かった。
¯
691人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひねんちはね(プロフ) - ああ゛…更新頑張ってくださぃぃぃいい!続き待っております!!! (2021年10月19日 3時) (レス) @page35 id: 30f9b6695d (このIDを非表示/違反報告)
貴方の作品のファン - 更新頑張ってください!応援してます! (2020年11月13日 1時) (レス) id: b6500f375f (このIDを非表示/違反報告)
華月 - 自分も十四君が気になります。これからも更新頑張ってください(*^^*)待ってます! (2019年9月26日 1時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
hrmk。(プロフ) - 白猫さん» 待っててくださり有難うございます!!更新頑張りますね(泣) (2019年8月31日 9時) (レス) id: 6c7a6386f2 (このIDを非表示/違反報告)
hrmk。(プロフ) - 自宅警備員さん» ごめんなさい頑張ります(泣) (2019年8月31日 9時) (レス) id: 6c7a6386f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:hrmk。 | 作成日時:2019年3月24日 16時