検索窓
今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:131,996 hit

54人目 ページ18

こんな中途半端な時期に入社…

シチュ的には完全なトリッパーだけど、普通教育係俺じゃなく独歩じゃない?

さっき後ろに独歩居たけど興味すら持たなかったし…

やっぱ違うのか…?



「……のっ!!」



てか、独歩具合悪そうだったけど大丈夫かな…



「ぁ……!!」




なんかめっちゃフラフラ歩いてたし…



「あの…!!Aさん!!」

「あ、ごめん…どうしたの?」



ボーとしていたようで、夢見さんが不安げな表情で見つめていた。



「い、いえ…何か悩み事ですか?」

「うん、まぁそんなとこ…」



貴方の事ですけどね。

そんな事本人の前じゃ言えないので心に留めておく。

ふと夢見さんの方を見ると、何やら俺の弁当を凝視しているようだった。

因みに今日も一郎特製からあげ弁当だ。



「…どうしたの?」

「あっ、いえその…弁当…」

「うん?」

「手作り…ですか?」



若干震える声で聞いてくる夢見さん。

何でそんな事聞くんだろうと思いつつも答える。



「うん、でも俺が作ったわけじゃないけど…」

「えっ……」



俺がそう言うと、顔を青くさせる彼女。

え、なんか不味かったのか?



「か、彼女さん…いるんですか?」

「え…いないけど」

「っ……!?じゃ、じゃあ誰が…」

「あ、うーん…弟、みたいなやつ?」



一郎をどう表現したらいいか分からず咄嗟に答える。

まぁ、間違っちゃいないだろ…

すると夢見さんは何故かホッとした表情を見せる。



「あ、あの…お弁当、明日から私が作りましょうか?」

「えっ…?」



突然の申し出に思わず箸に取ったからあげを落とす。

いやいや、なんでやねん…



「な、何で?」

「それはっ…これからお世話になりますし!!」

「いや、別にそれくらい…」

「わ、私がやりたいので!!」



お料理好きなんです私!!

そう言ってグイグイくる夢見さん。

どんだけ作りたいんだ…?



「でも、面倒だろ?ましてや俺みたいなオッサンに何て…」




もっと若くてかっこいい子なんて沢山いるよ?

そっちにその労力を使ったらいいのに…




「Aさんだからいいんです…」

「ん?」

「な、何でもないです!!それより、好きなおかずとかありますか?」

「美味しかったら何でも好きだけど…強いて言うならハンバーグ?」

「っ…!!ふふっ、Aさんハンバーグが好きなんだ…」

「ん、なんて?」

「明日は大きなハンバーグ作りますね!!」

「あ、いや俺は別に…」




俺のその声は彼女には届かなかったようだった…




-

55人目Side一郎→←53人目Not Side…



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (297 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
691人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ひねんちはね(プロフ) - ああ゛…更新頑張ってくださぃぃぃいい!続き待っております!!! (2021年10月19日 3時) (レス) @page35 id: 30f9b6695d (このIDを非表示/違反報告)
貴方の作品のファン - 更新頑張ってください!応援してます! (2020年11月13日 1時) (レス) id: b6500f375f (このIDを非表示/違反報告)
華月 - 自分も十四君が気になります。これからも更新頑張ってください(*^^*)待ってます! (2019年9月26日 1時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
hrmk。(プロフ) - 白猫さん» 待っててくださり有難うございます!!更新頑張りますね(泣) (2019年8月31日 9時) (レス) id: 6c7a6386f2 (このIDを非表示/違反報告)
hrmk。(プロフ) - 自宅警備員さん» ごめんなさい頑張ります(泣) (2019年8月31日 9時) (レス) id: 6c7a6386f2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:hrmk。 | 作成日時:2019年3月24日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。