化学準備室 ページ28
やだ…
『うっ…やだ…
やだもん。っう…他の女の…先生と……やだ』
思わず声に出して泣いた。
……！！！！
「ばーか。
泣くなって。」
加藤先生はしゃがんで身を潜めていた私の頭に手を置いた。
いたんだ……
本当バカみたい
なにこれ、わたし加藤先生が好きみたいじゃん。
でも…悔しいけど…加藤先生の後ろから日差しが入ってきて、先生はとにかく綺麗だった
「Aさんがさ、俺のために泣くなんてな。
いいの？俺うぬぼれちゃうよ？」
『でもっ…先生はあの女の先生と…』
首を傾げた先生。
「さっきの先生？
薬品の分量を一緒に確かめてただけだけど？」
えっ…思い込みだったんだ…
『もうっ…もう…
加藤先生なんて…好きじゃないですから！』
「いまさら(笑)
Aさんは俺のこと好きだって
すでに思っちゃったから。
俺は…Aさんのこと、
もっと知りたい。」
わたしの頭をなでて、顔をくしゃっとして笑った。
その笑顔を見てたらこっちまで笑顔に戻っちゃった。
『先生はわたしのことよく知ってますよ？
化学が苦手だってこと(笑)』
「あっ、ほんとだ。よーく知ってたわ。」
くすっと笑ってそれからじっとわたしを見つめた。
「今日の午後、部活ないでしょ？
化学教えるから研究室来いよな。Aさんのこと心配だから。」
『ありがとうございます。じゃあ。行こうかな
あと、先生いつからわたしのこと、名前にさん付けで呼んでたんですかね？』
いつからだろ？前は橘さんだったのに。
あらためてAさんって呼ばれると少しドキッとして、嬉しかった。
「なに？ダメだった？
じゃあなんて呼んで欲しいの？」
『いや、そのままでいいです。』
「ん。じゃあ実験の準備するかー。
ほら、そこに置いてあるピペット取って
…A////」
耳まで真っ赤に染まった先生が愛おしかった。
加藤先生が一番好きかはまだ分からないけど…
先生のこと、好きなのかも。
ってこれじゃあ男たらしみたいだよね…
『さんって付けてていいですよ。』
「あははっ。そうだな。ぎこちなさすぎるし、はずいわ…
なぁ。あの…さ
Aさんが…
俺のことが一番好きになってくれるまで待つから。」
えっ…？
………/////
「俺は…
Aさんが好きです///」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 525人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NEWS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なづき(プロフ) - こちらこそ！これからも愛読する者で居させて頂きますね(*^^*) (2016年9月14日 22時) (
レス) id: f0b8fa0157 (このIDを非表示/違反報告)
アカトウネ(プロフ) - なづきさん» なづきさん！！！本当に本当に励まされました(泣)毎日泣いていてもうどうしようもなくなって思わず全然関係ない話なのに書いてしまって、ちょっと反省していたんです・・・少しずつ精神も回復してきているので更新も頑張りますね。これからも宜しくお願いします (2016年9月14日 21時) (レス) id: 2a0a2e9410 (このIDを非表示/違反報告)
なづき(プロフ) - 猫ちゃんの事を前向きに検討しようかと思いました！！本当に本当にどーーーッでもいい事ですね（笑）誠にすみません(><)勝手に報告させていただきました（笑） (2016年9月14日 0時) (レス) id: f0b8fa0157 (このIDを非表示/違反報告)
なづき(プロフ) - 父からは、もちろん愛着がわくのですが、失くした時に辛いと聞きました。そんな時に作者様のお話を耳にしまして、 (2016年9月14日 0時) (レス) id: f0b8fa0157 (このIDを非表示/違反報告)
なづき(プロフ) - 私、最近ペットちゃんに興味がありまして、父親とそんな話をしていた所なんですー！私事ですが、父が以前猫を実家で飼っていまして、あまり父には懐いていなかったようですが（笑） (2016年9月13日 23時) (レス) id: f0b8fa0157 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アカトウネ | 作成日時：2016年5月3日 20時
