君を探すためⅢ【東京リベンジャーズ】【鬼滅の刃】 (ページ3)

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パパが亡くなってからは大変だった。
パパの遺体も荷物も残らなかったため形だけのお葬式を行った。
私一人では手続きが難しいため、涼子さん達、大人に頼って執り行った。

私の傍には真一郎くん初め圭介にエマちゃんにマイキーくんそして春千夜に千壽がいてくれた
マイキーくんが面白いことを言ってくれたり、エマちゃんが”私が、私達がAのずっと傍にいてあげるから、一人だって思わないで”と励ましの言葉を言ってくれた。

表面上みんなに心配をかけないように笑顔を貼り付けて笑っていたけど、大切な人を失った悲しみからか、なかなか立ち直れない。

そんな時涼子さんが私の元へ来てくれた

涼子「Aちゃん大丈夫…じゃないよね。私も分かる。大切な人を亡くした悲しみ。」

誰かを思い浮かべているのか悲しげな表情で目の前を見ていた。
その視線の先には圭介がいて、圭介を見ていた

涼子「けど、私には彼が私に残していってくれた宝物があったんだよ。私の宝物は毎日口も悪くて、態度も悪くて、毎日が大変。けど毎日が楽しいだよ。」

先程とは違い目をキラキラさせながら言う

涼子「何が言いたいのかって言うとね…Aちゃんも宝物あるでしょ…拓哉さんと一緒に過ごした楽しかった日々。確かに単身赴任で一緒にいる時間は少なかったかもしれないけど。だけどさ、一緒にいて楽しかった思い出、喧嘩した思い出があるでしょ。私はそんな思い出ももちろん宝物だと思うの。一緒にいた時間はその人がいなくなっても変わらないし、なくならない。私達が覚えている限り残り続けるの。私達の中で。
無理して忘れようと、乗り越えようとしなくていいの。今は悲しく嘆いて、明日は思い返しては癒えるようにあって欲しいの。あなたの隣にはいないけれど、Aちゃんの心にはずっといるんだから。」

そう言ってくれた涼子さんに私は思いっきり抱きついて、その腕の中で号泣した。
無理してパパを忘れようとしなくていい。

そう言ってくれたのは涼子さんだけだった。
そのたった一言で私は救われた気がした。