20 ページ20
私たちは現在いかにもトンテンカンテン、なんてSEが付きそうな状況にいた。
｢…で俺らが校舎修理すんのか｣
君たちには1教室分あれば充分です、というブレない発言を最後にこの場を出ていった理事長を思い出した。
｢カルマ、ごめん あそこにある釘取ってくんない？｣
｢これ？｣
こういう面倒事にもちゃんとサボらず、仕事しているカルマに少しだけ成長を感じてしまっている自分がいた。
｢そういえば殺せんせー、テストの褒美に弱点教えるって言ってたよね ｣
｢そうでしたね…では教えましょう 実は先生、意外とパワーがないんです スピードに特化しすぎて 特に静止状態だと触手1本なら人間1人でも押さえられる｣
これは…今までで1番有効な弱点だ。つまり全員でそっと近づいて触手を全て押さえ込めば勝てるということである。
｢…ってそれが出来てたら最初から苦労してねーよ！！｣
試しにみんなで一斉に触手に掴みかかろうとしても簡単にあしらわれてしまった。
…校内抗争が決着ついた今、暗殺の決着が着いていないことに内心焦りを覚えてしまう。
校舎も元通りとなり、変わらない毎日を送っていたある日の放課後。
｢A、この後時間ある？｣
｢ん？どうしたの、カエデ｣
恥ずかしそうに私に手招きをするカエデ。
｢ちょっとやらしかちゃってさ…｣
どうやら倉庫にある備品をぶちまけてしまったらしい。友人が困っているのに見放すのは良心が痛むため、そっちの片付けを優先させた。
だけど…これが嵐を呼ぶことはこの時の私には知る由もなかった。
｢か、茅野 これは…｣
｢うひゃ〜〜…こりゃ派手にやったね、カエデ｣
｢ほんっとごめん！手が滑っちゃったんだよね…｣
帰りにファミレスで限定デザートを奢ることを約束に片付けを始めた。最近、カエデとはなんやかんやで都合が合わなくて遊びに行けていないこともあってかとても楽しみで、掃除の手も難なく進んでいった。
｢席を外したのはそういう事ですか、先生も手伝ってあげましょう。｣
どこからかやってきた殺せんせーがこの状況を哀れんでか、沢山ある触手で片付けを始めた。無言で片付ける中、私たちは3人は殺せんせーのガラ空きな背中を見つめる。すかさず渚くんが銃を制服から抜いたが…それが無駄な行為であることはこの1年の経験からわかりきっていた。
｢色んな学校行事やったよね｣
倉庫にある文化祭の看板を見てカエデが呟く。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 317人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みづき(プロフ) - 恋桃さん» コメントありがとうございます！ニヤニヤしていただけていると思うととても嬉しいです！！これからも更新少しづつですが頑張りたいと思います！！ (2020年5月16日 12時) (
レス) id: baa518ef73 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - るーさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！更新長らくお待たせしてすみません...。更新スピード上げていきたいと思ってます！ぜひ今後ともよろしくお願いします^ ^ (2020年5月16日 12時) (レス) id: baa518ef73 (このIDを非表示/違反報告)
恋桃(プロフ) - ニヤニヤしながら見させて貰っております！更新頑張ってくださいね！ (2020年5月16日 9時) (レス) id: 39afcceb68 (このIDを非表示/違反報告)
るー - 何時も楽しく見させてもらってます！ 続き楽しみにしてます (2020年4月24日 15時) (レス) id: 6ef237c20a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みづき | 作成日時：2020年3月31日 17時
