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「わっ、悪かったって殺せんせー!」

「俺らもシロに騙されて疑っちゃってさ」


あの夜以来殺せんせーの身の潔白が証明されみんな先生にごまをするように近づいてる
その殺せんせーは口元をツーンと尖らせているけど



「心配なのはイトナくんです 触手細胞を人間に植えて使うには危険すぎる シロさんに梯子を外されてしまった今…どう暴走するかわかりません」


結局あの後闇に消えたイトナくんを誰も見つけることは出来なかった
どうしてあんなに強くあることにこだわっているのか
どうしてシロさんと出会って触手を持つに至ったのか
気になるところは山積みだ


「このニュース見てください!」

律が焦りながらそう言うとテレビ画面が映る
それをみんなで囲み、息を飲んだ


『椚ヶ丘市内で携帯電話ショップが破壊される事件が多発しています!! あまりに損傷が多いため警察は複数犯の犯行の線もあると…』


私たちはその光景に…ある人物をうかべる
イトナくんだ

「イトナの仕業…だよな?」

「…えぇ 使い慣れた先生にはわかりますがこの破壊は触手でなくてはまず出来ない」


「でもどうして携帯ショップを?」


そこは私も引っかかっていた
暴れるなら別に携帯ショップにこだわらなくていい
なのにどうして?

そんなことを考えると殺せんせーが真っ直ぐに私たちを見た


「担任として責任もって彼を止めます 彼を探して保護しなければ」


しかしその声にみんなは怪訝そうな顔をうかべる
それもそうだ
つい先日までイトナくんは商売敵に近かったのだから
それでも…助けようとする先生は誰よりも先生してる


「…それでも担任です どんな時でも自分の生徒から手を離さない 先生は先生になる時誓ったんです」


するとみんなは殺せんせーの言葉に心が揺れたみたいで仕方なさそうな顔をした

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作者名:みづき | 作成日時:2020年3月17日 21時

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