君の背中【赤羽業】2 (ページ20)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:154,021 hit

球技大会本番の時間ページ20

傷も程々にして、本番を迎えた球技大会

私たちは自分より倍近くあるんじゃないかってくらい高いバスケ部と対面した

｢はい！片岡さん！！｣

｢OK！！飯塚さん！｣

みんなでパスをまわしシュートを決める
これなら…勝てるかも！！！
そう思ったのもつかの間の幻だった

結果
私たちはバスケ部に負けてしまった

だけど僅差まで追いついた時の本校舎の人達の顔色といったら…
それにみんなで力を合わせてできた結果なら負けてしまっても悔いは残らない

｢やー、惜しかった！｣

｢勝てるチャンス何度かあったよね、次リベンジ！｣

負けたけど悔いが残ったような顔をしている人はいなくてみんな爽やかに笑っている

｢さて、男子野球はどうなってるかな｣

やっぱりそこが気になるとこだ

｢お！愛しのカルマがやってるよー？A｣

｢カルマはそんなんじゃないから！｣

そうからかわれ調子が狂いそうになるが、カルマたちが気になるのも確かだ

野球場へ向かうと理事長が直々に喝を入れているのが見えた
でもそれは私たちの担任とは違って不穏な空気重たい空気を出していた

すると野球部たちは極端な前進守備体制へと移動した

｢どういうこと…？｣

すると隣にいた岡野さんが解説し出す

｢多分だけど…バントをずっとしてたんじゃないかなそれで守備を前の方に固めたんだと思う｣

だとしてもこの守備体制は卑怯すぎる

そのせいもあったのかプレッシャーに押し負けてE組が攻撃の時誰一人としてヒットすることは無かった

そして次のE組の攻撃の時
カルマが打者だった

｢ねぇー理事長せんせーこれズルくない？｣

カルマが理事長に突っかかる

｢こんだけ邪魔な位置で守ってんのにさ審判の先生何にも注意しないのお前らもおかしいと思わないの？｣

そう言うと本校舎の生徒の方を見回す

｢あっ、そっかぁお前ら馬鹿だから守備位置とか理解してないんだね｣

べぇーっと舌を出し挑発するカルマに、私は少しスッキリした気分になった
こういうところではっきりと言えるカルマは本当にすごい

そしてカルマは本校舎の生徒を見回したあとこちらを見て私と目を合わせた
私はビクッとする
するとカルマはニヤッと笑い打席へと進んだ

しかしこの攻撃も効かぬまま今度は野球部側がバントで猛攻撃しだした

もうあともう少しで勝てるのに…！！！