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貴方side
桜木「あ、あのさ……デートの前の用事って、何だったの……？」
赤葦「……買い物だけど。それがどうかした？」
桜木「本当にただの買い物……？」
赤葦「え、うん。」
桜木「…浮気、じゃなくて？」
赤葦「は……浮気？」
自分で聞いてるうちに、このまま肯定されたらどうしようと考えてしまい、気づいたら頬に涙が伝っていた。
桜木「今日の赤葦……香水の匂いする……」
赤葦「っ！？」
桜木「レディース物でしょ……？もう、私のこと飽きちゃった…？」
赤葦「飽きる訳ないよ、とりあえず落ち着いて？」
あぁもう、すぐ泣いてしまう性格やめたい。こんなんだから面倒だと言われる事があるのだ。
私が泣き止めるよう、彼は背中を摩ってくている。そのお陰か段々落ち着いてきた。
赤葦「…まず初めに言っとくけど、俺は浮気なんかしてないからね。本当にただの買い物。1人で行ってただけだよ。」
桜木「…うん。じゃあ、その香水は……？」
赤葦「…本当は帰りに渡すつもりだったんだけど……。」
彼は話しながら自分の荷物の中から小さな袋を取り出した。
赤葦「…これ。優花が前に新しい香水欲しいって言ってたから。」
桜木「……私に？」
渡された袋を開けると、確かに可愛い柄の香水が入っている。
赤葦「それ買いに行ってたから、多分色々テスターしてて、匂い残ってたんだと思う。勘違いさせてごめんね。」
桜木「……なんだぁ、本当に浮気されたかと思ったぁ……」
赤葦「ごめんごめん、泣かないで。」
安心してまた泣きそうになる私の頭をポンポンと撫でる彼。
…浮気じゃなくて本当に良かった……。
赤葦「悲しませたお詫びに、今日のデートでたくさん甘やかしてあげるから。ね？」
桜木「いつも甘やかしてくれるじゃん〜！！」
赤葦「はは、そうかも笑 俺、好きな子はとことん甘やかしたいタイプだからね。」
桜木「ホント、そういうとこズルい……///」
赤葦「はいはい、じゃあ行こうか。」
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作者名：★ゆず★ | 作成日時：2020年10月23日 21時
