赤葦京治とマネージャーの彼女ちゃん【短編集】

デートの待ち合わせで彼から女性用の香水の匂いがした話 ページ12

貴方side





待ち合わせまで後5分。


普段のデートなら赤葦は、私が心配だからと言って家まで迎えに来てくれるのだが、今日はデートの前に用事があるからと彼から言われ、珍しく外で待ち合わせしている。


実はこういう待ち合わせもしてみたかったので、割とソワソワしてると思う。彼氏を待つ時間って何故か楽しい。



赤葦「ごめん、お待たせ…っ！」

桜木「あっ赤葦〜！全然待ってないから平気だよ」

赤葦「何も無かった？大丈夫？」

桜木「大丈夫だって、心配し過ぎ笑」

赤葦「良かった。……じゃ、行こうか。」



そう言って私の手を握り、歩き出そうとする赤葦。



……ちょっと待って。



今まで意識してなかったけど、赤葦今日香水付けてない……？しかもこの甘い匂いってレディース物じゃない？？


あまり考えたくないけど、もしかして私とのデートの前の用事って…浮気……？

いや、彼がそんなことするはずないって信じてるけど……。



赤葦「……ごめん、何か怒ってる？」

桜木「え？」

赤葦「浮かない顔してるから、何かあったのかなって。」

桜木「……そうかな。」



やはり彼には何でもお見通しなのかな。

私は歩くのを止めて彼に正面から向き合って聞くことにした。



桜木「あ、あのさ……デートの前の用事って、何だったの……？」

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