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Oside
今日もいつも通り、保健室へと向かう、昼休み。
なんのためかなんて、決まってる。
翔くんに会いに行くため。
翔くんの前では意地悪したりしてるけど、こっちは結構本気。
なのに、全然受け取ってくんない、てか気づいてない。
びっくりするぐらい鈍感。
金髪にピアスっていうぱっと見ヤンキーなのに、中身は全然。
そのギャップもいいよね。
保健室のドアを開けてベッドを覗くと、やっぱり今日も来てて、そこは不良だなって(笑)
「翔くーん。昼飯食おーよ。」
カーテンを開けて、モコっとなってるベッドに向かって呼びかけるけど、
「…」
応答なし。
いつもなら、ん、とか、や、とか言うのに、今日はノーリアクション。
おかしい。
いつもみたいにゴソゴソと翔くんの布団に潜って顔を覗くと、
「…はぁっ……はぁっ」
真っ赤な顔して荒い呼吸を繰り返す翔くん。
「あっつ…」
首筋に触れるとすごい熱。
「翔くん？大丈夫？」
「…ん…さとし、くん…」
薄ら目を開けて俺を見た翔くん。
その目はいくらか水分を纏っていた。
「いつから？」
「朝、から…」
「お前さぁ、無理して来んなよ…」
「うっさい…」
そう言ってゴソゴソといつもよりかなりゆっくりと俺に背中を向ける翔くん。
「はぁ〜、ちょっと待っとけ。」
布団から出て保健室にあるものを用意する。
確か潤は出張だったかな…
何でこんな日に熱出すかな〜(笑)
とりあえず、冷えピタとスポーツドリンクとたまたまあった風邪薬。
「翔くーん。起きれるか〜。」
「ん…」
自力で起き上がろうとする翔くんを支える。
すると、自分で起きれるって俺の手を払うけど、そっから動けてない。
「…ったく、よいしょっ…」
支えて起こしてやると、
いいって言った。
ってちょっと膨れる。
「こんな時くらい素直に甘えてりゃいーの(笑)」
辛そうに眉間にシワを寄せる彼の頭をポンポンっと撫でた。
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作者名：aki | 作成日時：2015年3月25日 16時
