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Oside
「おら、さっさと並べ〜
授業始まってんぞ〜」
ダラダラとグランドに集まる生徒の中に翔くんの姿はない。
今日は翔くんのクラスだってのに
翔くんはいっつも俺の授業だけは出てくれんのに
さすがにイジワルし過ぎた？
いや、でも、あんなん俺にとっちゃ日常茶飯時。
「あ、櫻井じゃん！！」
と、一人の生徒が声をあげた。
生徒の視線がグランドの端っこへと集まる。
そこには、
「何やってんだ…翔くん。」
何故かニノくんから逃げようとする翔くん。
でも、そのままニノくんにズルズルと引きずるようにしてここへ…
「もうっ、やめろって、和…っ」
「なんで今日はそんな拒むんだよ。」
ニノくんに言われて、
ぐっと俺を睨む翔くん。
かわええなぁって、違うか(笑)
「ん？なに？」
「何って…」
まだ怒りがおさまってない翔くんをなんとか宥めて授業を始めた。
今日はサッカーの授業。
つってもゲームするだけだから俺が教えることはねぇけどな(笑)
機嫌が直ったのか、
クラスメートとボールを追いかける翔くんは中々カッコいい。
あっ、ボール持った。
いけいけっ
そのまま…
「しゅーとっ」
翔くんがゴールを決めるとおおー！と大歓声があがる。
ふと我に返り、思わず必死に応援してたことが恥ずかしくなる。
いつもは可愛いのに、
こういう時はすっごいカッコいい。
「ギャップだぁ」
「大野さんも中々ギャップありますけどね」
「うぉっ、なんでいんの。」
ベンチに座る俺の隣に腰を下ろす、二宮和也。
こいつ、なんでサボってんの？
てか、さっきの聞かれてた？
「くふふ、俺はギャップだぁからしか聞いてないっすよ(笑)
まあでも、翔ちゃん見てなんかぶつぶつ言ってんなぁとは思ってたけどね。」
なんだこいつ。
よく見てんな。
「てか俺、そんなギャップあっか？」
「あ、自覚症状なしか。
俺、確信犯かと思ってた(笑)」
ふふっと笑うニノくんも、
ちょっと不貞腐れる俺も、
二人の目線はずっと翔くんのまんまだった。
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作者名：aki | 作成日時：2015年3月25日 16時
