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Oside
『実はね、付き合ってるやつがいる。』
春休みなのに、
学校に来て、
そう、俺に向かって言った翔くん。
わざわざそれを伝えるために、
学校へ？
「まず、誰だよ…その付き合ってるやつ。」
髪をくしゃっとかき回しながら、
誰かいたかなと考えるけど、
あいつを狙ってるやつなんて山ほどいる訳で…
______ガラッ
「はぁ…どうすっかなぁ〜」
何故か自然と保健室に来ていて、
ソファにどかっと座れば潤がびっくりした様子で寄ってくる。
「大野さん…なんちゅう顔してんすか。」
「うっせぇ…」
「なんかあった？」
さすが、ジェントルマン。
こうやってすぐ心配してくれる。
「いや…いいよ。」
顔を上げると目にとまったのは、
４月に変わったばかりのカレンダー。
今日は…４月１日。
あ、エイプリルフールだ。
エイプリルフール…エイプリルフール…
「はっ！！」
さっきのが嘘だったと認識したと同時に開いたドア。
「どーも、大野さん。」
ひょこっと顔を出したのは、
俺のライバル、二宮和也。
「なんだよ…」
「まあまあ(笑)」
連れてこられたのは生徒指導室。
そしてそこにいたのは…
「どーも。」
「しょうくん…」
教卓の上に座ってる翔くん。
「ニノくん、ちょっと出てて？」
「はーい」
二人きりの教室。
「はぁ…」
「先生、今日、何の日？」
「エイプリルフール、だろ？」
「なんだ気づいてたの。」
「さっき、ね(笑)
あの嘘、翔くんが考えたの？」
「違うよ、和が…」
ああ、なるほどね。
でもね、翔くん。
ちょっとだけ仕返し、ね？
.
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作者名：aki | 作成日時：2015年3月25日 16時
