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Sside
翌朝、目を覚ますと、もう家には誰もいなかった。
和とせんせーにお礼言わなきゃ…
ぬるくなった冷えピタを剥がし、
軽くなった身体を起こす。
いつも通り、パン焼いてそれを食べる。
俺、復活はやいな(笑)
一晩で熱下がっちゃったよ…
いつもよりはやい時間に玄関で靴を履き、
今日は保健室じゃなくて教室に行こう。
和にお礼を言おう。
そう決めてドアを開けた。
.
コツコツと廊下を歩いていると、
そこにいた生徒が俺を一気に見る。
っていっても男子だけど。
「櫻井く〜ん、おはよ。」
「…はよ。」
「櫻井！久しぶりだなぁ。」
「ああ…」
わさわさと寄ってくる奴らにテキトーに返事して、どさくさに紛れて俺のケツに伸びる手を掴んで止める。
「…はぁ、お前ら邪魔。」
教室のドアの前でたむろしてるやつを退けてドアを開けた。
すると、これまた教室の中の奴らの視線が俺に集中する。
「翔…ちゃん…？」
「あ、和、おはよ。」
何故ここにいるのかとでも聞いてきそうな様子で寄ってくる和。
「どしたの。ってか熱っ、下がった？」
和の手が俺の額に伸びて、
もう一つの手は和の額に伸びる。
じっと見つめられて
何故か心臓がドクっと音を立てた。
「…っ//」
ぱっと目をそらすのと同時に外された手。
和は熱はないねって笑って、
それにまたドキっとする。
なんかおかしい俺。
「翔ちゃん？」
「ん？」
「大丈夫？」
「え？うん、全然大丈夫っ」
自分の机に座れば、
机の中には溜まりに溜まった大量の手紙。
これだから教室行きたくねんだよ。
「あら、またモテるね〜翔ちゃん。」
「何がだよ。なんかのいたずらだろ、こんなん。」
朝からさっそく保健室に行きたくなってきた。
.
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作者名：aki | 作成日時：2015年3月25日 16時
