青学にやってきたのは皇子様でした (ページ4)

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side越前

転校生が来るだとかで何時もよりクラスが騒がしかった

どうでもいいでしょって思ってたら先生が教室に入ってきて、皆は慌てて席に座る

担任「今日からクラスメイトになる友達を紹介するぞ」

そう言って先生の隣に来たのは
俺と同じか少し小さい位の男子だった

瞳も髪も青空の様な綺麗な色をしている

『練Aです。宜しく御願いします』

柔らかく笑ったそいつは担任に言われて席に座るんだけど、席が俺の後ろだった

「ねえあんた、練って珍しい苗字だね」

『..え？あ...あぁ！うん。よく言われる』

「俺は越前リョーマ。宜しくしなくていいよ」

『そう..わかった。越前リョーマ君』

俺が言うと、練はニコリと微笑んだ
..分かりやすい愛想笑いだと思ったよね

それから一日が終わり
俺は何時も通り部活に向かおうと席を立つ

ふと気になって練の方を振り返ると
練は窓の外をじっと眺めていた

「...ねえ」

『何？』

「あんた、部活どうするの」

その表情がどこかもの悲しそうだったから思わず声をかける

練は驚いた様に目を瞬いた後、頬杖を着いて目を伏せた

『..その、ぶかつっていうのは、やっておいた方がいいのかな』

「そんな事知らないんだけど...皆好きでやってるんじゃないの」

『..じゃあ入らないかな..』

「ふーん..」

『俺はやらないとならない事をやる為に来てるから...遊んでる暇はないんだよね』

その一言を発した瞬間
目の前に座るこいつが、何故か恐ろしく見えた

『...また明日ね』

返す言葉に戸惑っていたら、練はそれだけ言って教室から出て行った