青学にやってきたのは皇子様でした (ページ1)

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序幕ページ1

sideA

世界を一つにする為に

その言葉を幼少より兄達から聞かされていた
俺は練A、優秀な姉兄を持つ第五皇子だ

紅覇「あー、やっと起きたしぃ」

部屋から出ると大勢の姉兄の内である兄の一人が
従者を従え前から歩いて来る

紅覇「おはよう、A〜」

『おはようございます、紅覇兄上』

紅覇「だからぁ..そんな堅苦しくなくて良いって言ってるじゃん」

手を胸の前に組み挨拶をすれば、兄上は苦笑して俺の頭を撫でてきた

紅覇「僕はAのお兄ちゃんなんだから、畏まる必要ないよ」

『...けど』

紅覇「炎兄や明兄と違って母親の血がちゃんと繋がってるんだから止めてって言ってるの」

兄上の言う通り、炎兄と明兄は腹違いの兄だ
というか練家の姉兄達は殆どが腹違いである

そんな中で唯一俺と母が同じなのが
目の前に立つ紅覇兄上

『えっと...おはよう、兄上』

兄上に言われて言い直したけど少し恥ずかしくて
それを紛らわそうと頬をかいたら兄上に抱き締められた

『兄上！？』

紅覇「ぁぁー！今日もAが可愛い！」

『苦し...苦しい...兄上..兄上ぇえええ！』

俺の朝は毎日窒息から始まるのであった