死者に呪いと復活を2【呪術廻戦】

契約 ページ21

“条件は一つだけ。記憶を持ったまま逆行。死に戻りをすることだ”


『そんなのでいいの？死に戻り？逆行？ってゲームのデータリセットして別ルートクリアするーみたいなもんでしょ？簡単じゃん』

ワタシがそう言うと大蛇はニコニコした表情になってこう言った。


「なら良し！私はあとは貴様に着いて行くだけだからな！！」

元気なんだね、うん。元気なことはいい事だ。
でも1つ気になったことがある。



『お前って大蛇だよね？蛇の形じゃないんだ』


「いや....怖がらせたらダメだと思って.......」

コイツ契約結んだ途端口調が軽くなりやがった。
ちくしょう契約結ばせるために威厳作ってやがったのかコイツ、ふざけてんな。



『なーるほどね。じゃ、さっさと生き返らせちゃってー』


「ちょっとまだ準備が出来てないのでな、あと5日ほど待て」

『縛り結んだでしょ早くして。いいか、1日で終わらせろ』

「ハイ.......」



それから約数時間後。

大蛇の蘇生が完了したらしく、ワタシの意識が戻り体が動かせるようになった。

視界はまだぼやけていて、周りを見渡すと部屋には誰も居なくてとても静かだった。



『(まずは死に戻りについて調べないとな....逆行がどうのとかも調べないと...知らずに承諾しちゃったしな........)』

“まぁいいか”

ワタシはそう呟いた。周りが静かだっため、小さな声だった筈なのに大きく聞こえた。

手術台から起き上がり、下半身と横腹あたりを見ようとすると自分が死装束を着せられていることに気がついた。

『(ワタシ死装束じゃん......まぁどうでもいいや)』


人が居れば声に出していたが今は1人だ。
聞き手がいなのならば声に出す必要は無い。

手術台から降りて裸足でペタペタと手術室を歩いてみた。


歩いたときに感じる痛みはない。

横腹あたりの虚無感もない。



ワタシは大蛇が治した腹辺に一瞬視線を向けた。
その後に目の前の棚の中にあったメスで腕を斬って反転術式で治した。

1回治す事に量を増やしていく。


勿論痛いが時間を無駄にしない為だ。
ワタシはこの死んでいる間にどれだけ無駄な時間を過ごしたのだろうか。

まぁ、そんな事はどうでもいい。

ワタシは反転で切り傷を治し続けた。



真っ黒のゴリラが来るまでは。


「....あ？
................マジか」

『げ！！出たなゴリラ....！！！』

お兄さんここジャパンですよ→←蛇

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す