死者に呪いと復活を2【呪術廻戦】

最悪の状況 ページ15

11月の中半。

予想通り2級の依頼がワタシに回ってきた。


ワタシは今2級。予想通り付き添いは直哉になった。

担任からは2人で祓って来いとの事だと上層部が言っていたらしい。




『はー、気色悪い』


ワタシはため息をつきながらそう言った。
直哉とは別行動をしており、向こう側から言い出した事だった。
こちらとしては戦力が落ちるので嫌だったがあの直哉だ。ワタシの言うことなんか聞くわけない。



『......当たりだね。やっぱりコッチが特級かぁ、しんど』


進む事に強くなっている呪力。

あぁ、めんどくさい。
怨霊が呪術師に目視出来るようになった呪霊だ。
特級の中でも中の上あたりだろう。

恐らく宿儺の指も取り込んでいる。




『あー、最悪。やるんじゃなかった』


でも少しおかしいと思った。
宿儺の指とはどこか違ったから。

同じようなのに違う。


なんだろう。なにかは分からないけど、いつも近くにあるナニカな気がしてきた。



そんな事を考えているうちに特級が居るであろう部屋に着いた。

不思議と恐怖心はない。




『.......？どこだ？』


ワタシは周りを見渡した。

何も無い、ただの廃墟になった病室。



どこかおかしい。

どうして呪霊の呪力を感じるのに居ないんだ。

呪力の発信源はここだったハズだ。



でも今更かもしれない。


『.........ｯは？』



一瞬の間にワタシの腹が貫かれた。
目の前の呪霊は、そこらに居る呪霊なんて生易しい者じゃなかった。



特級呪霊。

ワタシはソノの存在を舐め過ぎていたのかもしれない。

周りに特級がちらほら居るせいか、それとも自分の頭がおかしかったのか。


でもそんな事はどうでもいい。



両面宿儺の指に近しいナニカを取り込んで強化されている特級呪霊。

いつも近くで感じている呪力をソイツから感じる。



いつ湧いて出てきた？

コイツはなんなんだ？

いつ攻撃を仕掛けてきた？呪力量は？


コイツの攻撃速度は？

術式はなんだ？

そもそも術式を持っているのか？
コイツは何を取り込んだ？コイツの攻撃方法はなんだ？

どうしたら勝てる？


コイツの中にあるのはなんだ？
耐久力は？





このレベルの呪霊なら最初で気づけた。



その呪霊に対峙した今漸く分かった。

目の前にいる呪霊はそこらの特級ではない。




どうして今まで気が付かなかったんだ。


ここが呪霊の生得領域内だと言うことに。

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