089:油断してる頃にやって来る ページ8
それはこちらが相手を摘ませるのに十分な情報だ。勝機はこちらにある。
「まさに袋のネズミって訳ですね」
「そこに追い込む!近隣のドローンを動員して誘導を!」
「オッケー!」
通話終了。すぐに切り替えて朱ちゃんと征陸さんとの通話に切り替える。
「聞いての通りだとっつぁん!回り込んで頭を押さえてくれ!」
「おう!」
「それから監視官!あんたは伊藤に近づくな!さっきの二の舞になる」
「はっ…はいっ!」
「Aは先回りして下手な横道にそれないように圧力をかけろ!あとは常守監視官と同じようにしてろ!」
「わかった!」
グンッと一気に狡噛さんたちを抜かす。それから、別のルートというなの道なき道を通り、先に回る。地図は一度見ていたから覚えていた。
征陸さんの姿を確認してから定位置へ。そこにはドローンがまだ来てない。来るとすればここにも来る。唐之杜さんからいただいたそれを取り出して、鞘を抜いた。
大型のサバイバルナイフ。刃渡り25cmで握り手を含めて40cmはあるもの。私からしたらとにかく大きいのだが、むしろ剣と同じように扱えるのならそれでよし。脅しにももってこいだ。
こちらに向かって走ってくる。その刃の姿をわざとちらつかせ、ナイフをそいつに向かって脅しの投擲した。
「……っ!」
それをみてかすぐさま別の道へと走っていく。回収するためにロープを引くと、勢いが落ちたナイフはそのままで落下した。
クイッと指を引いてから宙に舞うナイフを手のひらに納める。
征陸さんと狡噛さんの姿が横切って、その際にアイコンタクトが送られた。
待っていろ…それだけだった。
・
「…そろそろ終わったかな」
なんて思いながら様子を見に行く。倉庫を覗いた瞬間、倒れる音が聞こえた。
「…お見事です。ちなみに誰を撃ったのですか?」
「俺」
「マジで狡噛さん」
それはなんとも…。
「282ってお前…」
「はっ!?」
「あー…つい「ぶち殺してやる」とか思って…」
アホ?アホなのこの人?あと18でエリミネーターに変形してたじゃん。
それはあまりにも複雑なことで、どうしようかと考えてしまう自分にはなにもできなくて…口を紡いでしまう。
「自分のサイコ=パスを撃たれた感想はどうだ?」
「コイツがエリミネーターに変形しなくてよかったよ」
そう言ってこちらに近づくと額に触れる。まだ熱が引いてない額に触れられたのは少し痛い。
「…大丈夫か?」
…けど耐えれないものでもなかった。
と、ポケットティッシュを取り出して、あろうことかそれを鼻に押し当ててきた。
「鼻血出てきたぞ」
「うわっ!私かっこ悪っ!!」
穴があったら入りたい。
・
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革ベルト
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つやか(プロフ) - この作品とても大好きです。書いていた当初からずっと見てきました。最近、また読み返してみましたがいつ見ても面白いです。 (2019年2月10日 14時) (レス) id: 3654d33980 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 87話にも誤字がありました。「年のため」ではなく、「念のため」です。 (2018年11月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 84話に誤字がありました。「非常」ではなく、「非情」です。 (2018年11月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
月影 炎虎(プロフ) - ноиоkа☆ranranさん» ありがたいお言葉をありがとうございます!マジっすか!?更新がんばりますですよ!!← (2014年10月23日 11時) (携帯から) (レス) id: 2666233967 (このIDを非表示/違反報告)
ноиоkа☆ranran(プロフ) - この小説大好きです!毎日これを楽しみに生きてるくらi((更新がんばってください! (2014年10月23日 5時) (レス) id: 9fc5edd81e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:画集全部揃えたよーっ!!高かったああああっ!けどすごいよあれ!092:タイトル変えました | 作成日時:2014年10月21日 0時